SBIがRootAntへの出資と共同事業展開を発表

SBIがRootAntへの出資と共同事業展開を発表

SBIホールディングス株式会社は、同社の100%子会社のSBI Ven Holdings Pte. Ltd.(SBI VEN)がシンガポールのサプライチェーンファイナンスフィンテック企業RootAnt Global Pte. Ltd.(RootAnt社)に出資したことと、SBIホールディングスの100%子会社のBYFIN CO., LIMITED(BYFIN)がRootAnt社と共同事業を展開することで合意したことを3月16日発表した。

RootAnt社はサプライチェーン上の取引を管理し、バイヤー企業の高い信用力に依拠した売掛債権ファイナンスを仲介する「BANCOプラットフォーム」を開発・運営している企業。このプラットフォームはブロックチェーン技術で売掛債権の分割譲渡を可能とし、分割された債券による支払いやリファクタリング等の機能を提供している。これにより川上から川下まで複数階層に跨るサプライチェーン上の各層のサプライヤー企業が支払期日より前に、無担保・無保証でも低い調達金利で資金を得られる仕組みを構築しているとのこと。

またBYFINは先端テクノロジーの活用を通じて、金融機関と企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を行っている企業だ。

今回のBYFINとRootAnt社の事業提携により、R3社のCordaブロックチェーン技術を活用した「SBI-BANCOプラットフォーム」を立ち上げ、日本、香港、ベトナムなどのアジア地域で共同運営する予定とのことだ。またこの「SBI-BANCOプラットフォーム」はディープ・ティアに対応したグリーンサプライチェーンファイナンスの促進を通じて、成長著しいアジア諸国のサプライチェーンの持続可能な発展にも貢献するとのこと。

なおSBI VENによるRootAnt社への出資が完了した場合のSBIグループの出資比率は4.85%となる見通しとのことだ。

編集部のコメント

ディープ・ティア(Deep Tier Financing)はSBI R3 JAPANのミディアムによると、ブロックチェーンを用いたサプライチェーンファイナンスの1つの考え方とのことです。 主に階層構造になっている縦のサプライチェーンに向けたサプライチェーンファイナンスソリューションで、完成品メーカーの売掛債権をトークン化して下流のサプライチェーンに流通させることで、中小企業でも比較的低い利息で運転資金を確保できるとのことです。

参考リンク:SBI

(imaes:iStocks/pgraphis・Pict-Rider)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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