スイスのシグナム銀行が独自ステーブルコイン定期預金商品を提供開始、年率0.75%

スイスのシグナム銀行が独自ステーブルコイン定期預金商品を提供開始、年率0.75%

スイスのデジタル銀行であるシグナム銀行が3ヶ月間のデジタルスイスフラン(DCHF)定期預金商品の販売を開始したことを発表した。デジタルスイスフランはシグナム銀行が発行するスイスの法定通貨フランと1:1の割合でペッグされるステーブルコインだ。

国の規制対象の銀行が自社で発行したステーブルコインの利回りを提供するのは初めてのことで、デジタル資産の分野で利回りを得るための低リスクの機会を提供する狙いがあるとのこと。

リリースでは「現在、スイスフランの預金にはマイナスの利息がつくことが多く、投資家の既存の資本の価値を損なっています。シグナム銀行のDCHF定期預金は投資家の皆様が所有するスイスフランをDCHFに変換し、年率0.75%の利回りを得ることができます。またこの預金はesisuisse保険スキームでカバーされているため、安心してご利用いただけます」と説明されている。

esisuisse保険スキームとは、2005年に制定されたスイス銀行法により、スイスの銀行に預けられているすべての預金が、最高額約1,100万円(100,000スイスフラン)で保険適用できるルールのことだ。

シグナム銀行のクレジット&レンディング部門の責任者であるパスカル・ゲフバイル氏は「シグナムのDCHF定期預金は、理解しやすく、アクセスしやすい投資です。短・中期的な流動性を維持しつつ、財産の価値を守りたいと考えているお客様のために、この商品を作りました」とコメントしている。

シグナム銀行のビジネスユニット責任者であるトーマス・アイヘンベルガー氏は「これによりシグナムのDCHFサービスがさらに拡充され、お客様は従来の通貨と同様の金融ツールセットを利用できるようになります。シグナムは今後もデジタル資産の様々なカテゴリーにおいて、革新的な商品やサービスを開発していきます」とコメントしている。

編集部のコメント

SBIホールディングス株式会社は同社100%子会社でデジタルアセット関連事業の統括・運営をするSBIデジタルアセットホールディングス株式会社がスイスのデジタル資産銀行であるシグナム銀行に出資したことを2月18日に発表しています。

出資金額については明記されていませんが、シグナム銀行のリリースによると「8桁USD(10億円規模)」の出資を受けたようです。将来的に、シグナム銀行は来春開設予定の大阪デジタル証券取引所との連携していくのではないでしょうか。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

参考:sygnum

(imaes:iStocks/Who_I_am・johan10)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した