オーストリアの暗号資産ブローカーBitpandaがシリーズBで約190億円の資金調達
オーストリアの暗号資産ブローカーであるビットパンダ(Bitpanda)が資金調達シリーズBラウンドで約190億円(1億7,000万ドル)の調達を行ったことが明らかになった。企業価値は約1,400億円(12億ドル)となり、オーストリア初のユニコーン企業となった。
なおピーター・ティール氏の投資会社であるヴァーラー・ベンチャーズ(Valar Ventures)がシリーズAとシリーズBラウンドをリードした。
ビットパンダはこの半年間で、ユーザー数が130万人から200万人に増加、チームは340人以上に成長したことを明らかにしている。
そして今後数ヶ月の間に、チームメンバーを350人から約600人に増やす予定とのことだ。
ヴァーラー・ベンチャーズのパートナーであるジェームズ・フィッツジェラルド(James Fitzgerald)氏は「昨年9月に取締役会に参加して以来、エリックやポールをはじめとするビットパンダのチームの活動に感銘を受け続けています。
パンデミックがもたらしたポジティブな変化の一つは、個人金融への関心の高まりでした。わずか6ヶ月で70万人以上の新規ユーザーを獲得したことで、人々がこのプラットフォームへのアクセスを望んでいることが分かり、ヨーロッパのすべての投資家にBitpandaを提供できることを大変嬉しく思っています」とコメントしている。
ビットパンダ CEOのエリック・デマス(Eric Demuth)氏は「私たちは、単なる暗号資産ブローカーではなく、一般的な投資プラットフォームへとシフトしています。ビットパンダはこれまで、主に欧州の投資家を対象としたプラットフォームの構築に注力してきました。
EUでは、株式を保有している人は人口の10%にも満たないと言われています。私たちの成長は、それと連動しています」とコメントしている。
編集部のコメント
ヴァーラー・ベンチャーズは米トレードアプリのロビンフッド(Robinhood)や米暗号資産運用企業ブロック・ファイ(BlockFi)の主投資家でもあります。ビットパンダ、ロビンフッド、ブロック・ファイはサービスグロースの観点で、似ている要素が多く、ヴァーラー・ベンチャーが果たす役割は大きいのではないかと考えられます。
参考:Austrian neo-broker Bitpanda secures unicorn status with $170m raise
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:iStocks/Abscent84・BadBrother)