運用額約46兆円で米国最大の公的年金基金カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)がマイニング企業ライオット・ブロックチェーンの株を大幅に買い増し(2020年4Q)
運用額約46兆円で米国最大の公的年金基金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)が、ビットコインマイニング企業ライオット・ブロックチェーン(Riot Blockchain)の株式を2020年4Qに113,034株保有していたことが「Form13」から2月1日に明らかになった。
「Form 13」とは、有価証券に約100億円(1億ドル)以上の投資を行っている機関投資家が米証券取引委員会(SEC)に四半期に一度報告を行う報告形式のこと。
ライオット・ブロックチェーン社の株式113,034株は2020年末時点で約2億円(190万ドル)以上の価値が概算されている。またカリフォルニア州職員退職年金基金は2020年3QでRIOT株16,907株を保有していたので、3Qと4Qを比較すると保有株数は6.7倍になったことがわかる。
Coindeskによれば、カリフォルニア州職員退職年金基金は2017年後半にRIOT株を取得して以来、約17,000株のRIOT株を保持し続けていて、ポジションは変動していなかったとのことだ。
編集部のコメント
近年カリフォルニア州職員退職年金基金は、ESG(環境問題・社会的責任・企業統治)への取り組みを評価するESG投資を積極的に行っており、投資先企業に対し業績が芳しくない場合やESGで問題のある場合には、「物言う株主」として株主提案や株主議決権の行使を通して企業に是正を求めるという姿勢をとっているようです。
そして市場の投資家はカリフォルニア州職員退職年金基金が何に投資をしているかを注視しているようです。
ちなみに職員退職年金基金とは、公的機関が職員の1年ごとの労働の対価を期首に算出して、退職時に支払うお金を運用する専用のファンドのことです。つまり退職金の給付額は、職員退職年基金から支払われることになります。職員退職年金基金は、退職金を支払うことだけを目的としています。
コメント:竹田匡宏
(images:iStocks/Who_I_am)