警視庁、都内コンサルティング会社を暗号資産交換業無登録営業の疑いで捜索
警視庁が東京のコンサルティング会社に対し、暗号資産(仮想通貨)交換業を無登録で営業していた疑いがあるとして都内の関係先を捜索したことをNHKが1月25日報じた。
NHKの捜査関係者への取材によると、このコンサルティング会社は2018年に「ワールドフレンドシップコイン」と呼ばれる暗号資産を創設し、現金や別の暗号資産と交換する交換業を無登録で営んでいたとのことだ。
またこの会社は千葉市の会社「テキシアジャパン」から依頼を受けたと説明しているとのこと。この「テキシアジャパン」はうその投資話で全国の会員からおよそ460億円の出資金をだまし取ったなどとして会長らが逮捕・起訴されており、警視庁が投資詐欺事件との関連や交換業の実態を調べているという。
東京のコンサルティング会社は「テキシアジャパン」の被害者に対し「被害にあった分を独自の暗号資産に交換して返済する」として専用のアプリを通じて「ワールドフレンドシップコイン」を渡したとのこと。
しかしその専用アプリは1年以上がたった今もロックがかかり、換金できない状態になっているとのことだ。
編集部のコメント
NHKの報道によると、被害者が参加した「ワールドフレンドシップコイン」のセミナーでは、「(ワールドフレンドシップコインは)ダイヤモンドの原石を担保にしている信頼できる暗号資産で、近い将来、世界中で使えるようになる。いつでも現金化できるようにし、被害者の皆さんを救済する」などと説明を受けたということで、被害男性は「本当に被害の救済なんてできるのかと半信半疑でしたが、一つ一つ話を聞くうちにそうかもしれないと思うようになりました」と話しているとのことです。
改めてお伝えすると、日本国内において暗号資産交換業を行うには金融庁へ業者登録を行う必要があります。またその業者が国内において扱える暗号資産の銘柄も決まっています。
暗号資産交換業者一覧はこちら
取扱い暗号資産及び各暗号資産概要説明書はこちら
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:iStocks/majivecka)