米ブロックチェーン企業フィギュアー・テクノロジーズが銀行ライセンス取得の申請

米ブロックチェーン企業フィギュアー・テクノロジーズが銀行ライセンス取得の申請

米ブロックチェーン企業フィギュアー・テクノロジーズ(Figure Technologies )が米国通貨監督局(OCC)へ国法銀行運営の免許取得の申請を行ったことを11月7日に明らかにした。フィギュアー・テクノロジーズはこれまでに約244億円(2億3,300万ドル)以上の株式資金調達を行っている。フィギュアー・テクノロジーズはリテールローン、特にホームエクイティ、住宅ローン、学生ローンの借り換えローンサービスなどを提供している。

フィギュアー・テクノロジーズの創業者兼CEOのマイク・カグニー(Mike Cagney)氏は「フィギュアー・テクノロジーズ はビジネスプロセスの複雑さを軽減するために銀行免許の取得を求めています。ビジネスプロセスの複雑さを軽減することで我々は伝統的に十分なサービスを受けていない消費者などに金融ソリューションを提供し、真の金融包摂を推進するために持っている技術の効率性を活用することができます」とコメントしている。

プレスリリースでは、フィギュアー・テクノロジーズは国法銀行運営の免許を取得することにより、全国的に首尾一貫した商品やサービスを提供し、単一の規制当局の要件にコンプライア ンスの努力を集中させ、法的および規制上のコストやリスクを削減し、顧客やビジネス・パートナーに、連邦政府の監督下にある銀行との取引の安心感を与えられるようになると伝えている。

またフィギュアー・テクノロジーズはブロックチェーン上に構築されたアクセス可能なPOS(Point of Sale)ファイナンスサービスのテスト版を開発しているとのこと。今後フィギュアー・テクノロジーズは開発段階のファイナンスサービスを通して、銀行からの融資が難しい消費者やクレジットヒストリーが限られている消費者に経済的でアクセス可能な金融サービスを提供していく予定のようだ。

編集部のコメント

フィギュアー・テクノロジーズは設立2年目のスタートアップですが、すでにシリーズCラウンドまで資金調達を行なっています。2020年1月に1億300万ドルのシリーズC資金調達ラウンドを含め、12億ドルの評価で2億2500万ドル以上を、MUFG、モーガンクリーク、デジタルカレンシーグループ、フォックスコンの投資部門であるHCMキャピタル、ラビットキャピタルなどから出資されています。また事業戦略としては、融資事業から顧客の決済サービスへの流れを作っています。アリペイ、スクエア、PayPayなどは顧客の決済サービスを充実させていくことから事業に取り組んでいて、フィギュアー・テクノロジーズは逆の動きをとっています。フィギュアー・テクノロジーズが銀行免許を取得した後の動向は目が離せないでしょう。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:iStock/Oleksandr-Hruts)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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