ブロックチェーンゲーム開発企業double jump.tokyoがブロックチェーンゲームのマルチチェーン対応支援サービス「Asset Mirroring System」のβ版リリース
ブロックチェーンゲームの開発・運営企業double jump.tokyo株式会社が、同社提供のブロックチェーンゲーム開発支援プログラム「MCH+」において、ブロックチェーンゲームのマルチチェーン対応を支援するアセット・ミラーリング・システム(Asset Mirroring System:AMS)「MCH+AMS」を開発したことを発表した。またdouble jump.tokyoと株式会社メタップスアルファが運営するNFTのマーケットプレイスであるミーム(miime)にて「MCH+AMS」を利用したNFTの出品・購入に関する実証実験を10月26日に開始することも併せて発表された。
「MCH+AMS」を開発した目的と背景は、ブロックチェーンゲーム業界で主要な基盤であるイーサリアムにはトランザクションフィーの高騰やスケーラビリティの問題があり、また複数のNFTに対応した新たなブロックチェーンが複数登場していることにあるとのこと。 ・「MCH+AMS」は現在イーサリアムにのみに対応しているが、近日中にはLINE社開発の「LINE Blockchain」や米ブロックチェーン企業ダッパーラボ(Dapper Labs)開発のブロックチェーン「Flow」に「MCH+AMS」を提供すべく検討を進めているようだ。
さらに今後「MCH+」はNFTだけでなく、ファンジブルトークンを含んだ設計のサポートも開始していく予定とのことだ。
あたらしい経済編集部はdouble.jump.tokyo株式会社CTOの満足亮氏に以下の質問を行った。
double.jump.tokyo株式会社CTO満足亮氏のコメント
ーコンテンツ開発会社がマルチチェーン対応を個別に対応することで、具体的にどのようなコストが発生するのでしょうか。
イーサリアムにおいては、ERC-20、ERC-721、ERC-1155といったトークンに纏わる仕様がありますが、他のチェーンにおいても同様のものがあるとは限りません。
トークン発行方法も変わってきます。実際にLINE Blockchainでは、ERC-1155に近い設計のトークンがありますが、イーサリアムのようにスマートコントラクトを作成するわけではなく、APIベースでのトークン作成を行う必要あります。
また、トークン、特にNFTのチェーン移動を行ってこそマルチチェーン対応と考えています。その部分にはインターオペラビリティやセカンドレイヤーと呼ばれているような技術の応用が必要です。
それらはまだまだ過渡期であり、キャッチアップ、実装にかかるコストが膨大になります。
これらの技術はいずれ標準と呼ばれるようなものが決まると思いますが、過渡期においては、MCH+にまかせていただくことで、開発者の皆様にゲームに関する部分に集中していただければと考えております。
(images:iStock/Vit_Mar)