イーサリアム財団が新たなスマートコントラクト言語「Fe(フィー)」を発表
イーサリアム財団のソフトウェアエンジニアであるクリストフ・バーグドルフ(Christoph Burgdorf)氏がイーサリアムの新たなスマートコントラクト言語「Fe(フィー)」を10月13日に発表した。
「Fe」はスマートコントラクト言語のVyper(バイパー)を基盤としており、コードはPython(パイソン)のような構文形式になるとのこと。現在イーサリアムの主要なスマートコントラクト言語であるSolidity(ソリディティー)と比較すると、「Fe」は機能面での制限は増えるものの、構文のシンプルさと高いセキュリティを兼ね備えた言語となるようだ。
現在、イーサリアムのスマートコントラクト言語はSolidityとVyperの2種類が存在している。しかし、昨年10月にConsenSysのコード監査によってVyperの脆弱性が指摘されたため、今年1月にVyperの改良版プロジェクトとして「Fe」の開発が始まった。そのため「Fe」は「Python形式の構文」「機能を制限することによる安全性の確保」などVyperの特徴を多く継承している。その一方でPythonベースのVyperとは異なり「Fe」はRust(ラスト)ベースの言語となっており、多くの構文プロパティをRustから借用しているとのこと。
「Fe」の明確なリリース日程は発表されていないが、バーグドルフ氏によるとここ数か月で「Fe」の開発は大幅に進んでおり、2020年末までにERC20規格のスマートコントラクトで使用されるすべての機能がサポートできるようになるとのことだ。
編集:小俣淳平(あたらしい経済)