Datachainがブロックチェーンの相互運用性を実現するフレームワークに関する特許を出願

Datachainがブロックチェーンの相互運用性を実現するフレームワークに関する特許を出願

株式会社Datachainが異なるブロックチェーンを相互的に運用可能にするフレームワーク「Cross Framework」を開発し、このフレームワークの取引システムへの適用に関する特許を10月6日に出願したことを同月13日に発表した。

「Cross Framework」は特定の中央集権型システムに依存せずに、異なるブロックチェーンに分散したデータの参照や機能の実行を行う「Cross-chain smart contract」の開発を可能にするフレームワークだ。

「Cross Framework」を利用することで、ユーザーは特定の中央集権型システムに依存することなく相互接続が可能になり、1つのブロックチェーンから複数のブロックチェーン上のスマートコントラクトを整合性を保ちながら実行可能にするとのこと。さらに「Cross Framework」はCosmos ICSに準拠しており、現在ではHyperledger Fabric(ハイパーレジャー・ファブリック)とTendermint(テンダーミント)で利用可能であるとのことだ。

プレスリリースによると「Cross Framework」の具体的なユースケースとして、DvP取引(証券の引き渡しと代金の支払いに相互に条件をつけ、一方が行われない限り他方も行われないようにする取引方法)への適用による取引参加者の「取りはぐれ」リスクの回避や、保険契約の自動執行、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の決済チェーンへの適用などが挙げられている。

今後「Cross Framework」はCorda(コルダ)やQuorum(クオラム)などのブロックチェーンへも適用させていく予定とのことだ。

編集部のコメント

Datachainは2018年に設立された日本に拠点を置くブロックチェーン企業です。同社は2020年3月にトヨタフィナンシャルサービスとともに車両の価値証明と所有移転に係る実証実験を実施しています。

あたらしい経済編集部では今回の発表にあたり、Datachainの代表取締役である久田哲史氏と同社事業開発グループシニアマネージャーである鳥海晋氏に「Cross Framework」について動画にて取材を行いました。

ぜひこちらも併せてご覧ください。

なぜデータの相互運用性が求められるのか インターオペラビリティを実現するDatachain「Cross Framework」とは

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)

(images:iStock/Who_I_am)

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