英金融行為監督機構(FCA)が個人投資家への特定の暗号資産(仮想通貨)デリバティブ商品の提供を正式に禁止へ
イギリスの規制当局である金融行為監督機構(FCA)が、個人投資家に対する特定の暗号資産(仮想通貨)のデリバティブ商品の提供を禁止することを10月6日に発表した。
FCAは2019年7月に暗号資産のデリバティブ商品(差金決済、先物、オプション)の提供を禁止する方針を発表しており、この方針の発表から1年以上たった今月、正式に禁止措置を適用することを発表した。この禁止措置は2021年1月6日から施行されるとのこと。
FCAは暗号資産のデリバティブ商品の提供を禁止する理由として「資産の性質上、価値を評価する根拠が存在しないこと」「二次流通市場における犯罪の蔓延」「極端なボラティリティ」「個人投資家の暗号資産に関する知識不足」「暗号資産への正当な投資ニーズの欠如」などを挙げている。
一方でFCAは規制対象外の譲渡可能なトークンとしてビットコイン、イーサリアム、リップルなどの主要な暗号資産を分類している。
FCAの戦略部門のエグゼクティブディレクターであるシェルドン・ミルズ(Sheldon Mills)氏は「価格の大幅なボラティリティにより、暗号資産の価値を評価することは非常に難しくなっており、それが消費者のリスクを高めることにつながっている。今回の禁止は適切なレベルの消費者保護を提供する」と述べている。
なおFCAは今回の禁止措置により約5,300万ポンド(約73億円)の損失を回避できると試算しているとのことだ。
編集:小俣淳平(あたらしい経済)
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