NTT Comがブロックチェーン型セキュリティ情報流通フレームワークの実証実験へ
NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)が「ブロックチェーン型セキュリティ情報流通フレームワーク」の実証実験を開始することを10月6日発表した。この実証実験は11月30日より開始予定で今回の発表に併せ、NTT Comはこの実験の参加者も募集している。
NTT Comが開発したこの「ブロックチェーン型セキュリティ情報流通フレームワーク」は「サイバー攻撃者のIPアドレスや悪質サイトのURLなどセキュリティ対策に有益な情報」である「セキュリティインテリジェンス」を参加者間で売買し利活用可能にするプラットフォームとのことだ。
プレスリリースによるとこのプラットフォームの主な特長は(1)これまでは入手が難しかった「セキュリティインテリジェンス」の売買が可能になること(2)セキュリティインテリジェンスの評価と利用状況の把握が可能になること(3)収集したインテリジェンスを利用可能な状態にする方法を学習可能になること。この3点とのことだ。
なおこのプラットフォームにはブロックチェーンおよびスマートコントラクト技術が採用されていることで、安心・安全に「セキュリティインテリジェンス」の売買が可能になるとのことだ。
このプラットフォームの技術は10月14日~16日に開催される「NTT Communications Digital Forum2020」で紹介がされる予定とのことだ。
このプラットフォームの実証実験への参加者については、実験で利用可能なポイントが参加者に付与され、参加者はポイントを利用してNTT Comが独自に提供するセキュリティインテリジェンスの購入が可能とのこと(申し込みはこちら。
編集部のコメント
プレスリリースによるとこの「ブロックチェーン型セキュリティ情報流通フレームワーク」開発の背景として、サイバー攻撃に対応するために「セキュリティインテリジェンス」の必要性が高まっているとのことです。
「セキュリティインテリジェンス」はセキュリティベンダーからユーザーとなる企業や個人に提供されることが一般的ですが、サイバー攻撃の高度化や多様化により、すべてのサイバー攻撃に対応することは困難とのことです。その対策として、これまで個人やセキュリティベンダー以外の企業が保有し入手が難しかったセキュリティインテリジェンスを流通させ、利活用することをこのプラットフォームで実現をするということです。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:iStock/KrulUA)