サムスンSDSがブロックチェーン活用の医薬品向け流通履歴管理のパイロットプロジェクトを計画
韓国サムスン(Samsung)のIT部門子会社であるサムスンSDSが、ブロックチェーン技術を活用した医薬品向け流通履歴管理システムのパイロットプロジェクトを計画していることが、9月24日韓国の医薬系メディアYakup.comの報道で明らかになった。
Yakup.comの報道によるとサムスンSDSは、今年11月には3~6カ月間のパイロットを開始し、2021年5~6月にサービスの商用化を目指す。2022年3月にはこのサービスを韓国国内だけでなくグローバルサービスとして展開をする計画とのこと。
11月から開始するパイロットでは手作業の削減、入出庫の自動履歴管理、回収や返品の真正性、IoTと連携した温度管理などの追跡の検証を行うとのことだ。
サムスンSDSは「ヘルスケア業界内のブロックチェーンの価値は、2018年の1億7680万ドルで、2025年には56.1億ドルに成長する見込みであり、2025年までにヘルスケア・ソリューションの55%がブロックチェーンを商業目的で導入する見通し」と述べているとのことだ。
編集部のコメント
今回の医薬品向け流通履歴管理システムのパイロットプロジェクトで利用されるブロックチェーンについては報道されていませんでしたが、サムスンSDSでは独自ブロックチェーン「ネクスレジャー・ユニバーサル(Nexledger Universal)」を提供しており、イスラエルのフィンテックソリューション企業のクレドラックス(Credorax)と決済データを自動的に銀行の取引履歴と台帳に記載することで効率化を図るソリューションの開発に取り組むと3月に発表していました。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:iStock/Jakarin2521・Anton-Salnikov)