ニュージーランドの規制当局が暗号資産(仮想通貨)を取り扱う企業に対して顧客情報の提出を要求

ニュージーランドの規制当局が暗号資産(仮想通貨)を取り扱う企業に対して顧客情報の提出を要求

ニュージーランドの国税管理機関である内国歳入庁(IRD)がニュージーランド国内の暗号資産(仮想通貨)取り扱い企業に対して顧客情報の提出を求めていることがわかった。ニュージーランドの現地メディアであるRadio New Zealand(RNZ)が報じた

RNZによると、IRDは納税者が所得税納税の義務を果たすための最適な方法を模索すべく、暗号資産の環境についても理解を深める必要があるとして、暗号資産を取り扱う企業に対して顧客情報と顧客の暗号資産保有状況についての情報を提供するよう求めているとのこと。

ニュージーランドの暗号資産取引所EasyCrypto(イージー・クリプト)のCEOであるジェニン・グレインジャー(Janine Grainger)氏は「今回のIRDからの要請には失望しましたが、驚きはしなかったです。IRDは課税ベースの網を広げているだけで、暗号資産は確実に人気が高まっているもので、ニュージーランド人の参加者が非常に増えています。ただ顧客の個人情報をIRSへ引き渡すことを要求されたことは心が痛みます。なぜならプライバシーは私たちにとって本当に重要で、一般的に暗号資産の信条の一つは、自由と自律性とプライバシーを持つことだからです。多くの人も承知だと思いますがプライバシーのポイントは非表示にする何かを持っている人を支援することではなく、私たちが公正でオープンで自由な社会を持っていることを確認することです」と述べている。

編集部のコメント

ニュージーランドでは今月はじめにIRDによって暗号資産収入への課税に関する新しいガイダンスが発表され、暗号資産収入への課税がより明確に規定されました。

このような動きは国が拡大する暗号資産市場へ関心を向けざるを得ない状況にあることを示しており、暗号資産市場が拡大する限り、いずれ多くの国において今回のように暗号資産収入への課税が明確に規定され、国税管理機関による監視が行われることになることも考えられます。

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(images:iStock/stockdevil・pgraphis)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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