米プライベートエクイティファンドのヴァンレンタスが独自トークン販売により約52億円の資金調達予定か
アメリカ投資会社ヴァレンタス・キャピタル・マネジメント(Valentus Capital Management )が、独自の暗号資産(仮想通貨)の公開販売を通じて、約264億円(2億5000万ドル)規模のファンド運用資金の一部を調達する予定だとヴァレンタス・キャピタル・マネジメントの最高幹部が9月23日にロイター通信のインタビューで語った。
ヴァレンタスの最高投資責任者であるベハザド・タウフィク(Behzad Taufiq)氏は「最初のファンドであるクレジット・オポチュニティーズ・ファンド・ワン(Credit Opportunities Fund I)は、今年中に予定されている独自のデジタルトークンの販売を通じて約52億円(5000万ドル)の資金調達を目指しています。プライベート・エクイティー・クレジット・ファンドがデジタル・トークンを使って資金調達を行うのは初めてのことで、世界の個人投資家や機関投資家が利用できるようになるでしょう」とロイター通信にコメントしている。
さらにベハサド氏は「私が資金調達について考え始め、ロードショーや出張、同じ金融機関への訪問など、誰もが行う伝統的なルートを目の当たりにしたとき、私はリテール部門からの資金調達に代わる方法を探していました。最近、特に広範な株式市場の変動を見ると、個人投資家、特に資産にアクセスできる個人投資家は強力な力を持っていることがわかってきました」とロイター通信に答えている。
編集部のコメント
ロイター通信は今後金融サービス企業は、資産の「トークン化」、つまりブロックチェーン上で実際の取引可能な資産をデジタルで表現した暗号資産を作成し、発行するプロセスにますます頼るようになってくるだろうと伝えています。その理由はトークンはオンラインのセカンダリーマーケットで取引され、企業は流動性を高め、より多くの投資家にアクセスできるようになるからとのことです。実際にヴァレンタス・ファンドには従来のプライベート・エクイティ取引では参加に数百万ドルが必要とされていましたが、トークンの提供により、投資家は最低1万ドルの投資でこのファンドに参加することができるようになるとのことです。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
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