韓国銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)システム構築の第2段階へ向けて提携企業を募集
韓国の中央銀行である韓国銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロットシステム構築のために韓国国内の企業とコンサルティング・パートナーシップを提携することを8月30日に発表した。
コリア・タイムズの報道によると、先月8月に韓国銀行はCBDCの第一段階である検討フェーズを終えたとのこと。そして今回CBDCのパイロットシステム構築に向けた第2段階へ移行するため、韓国銀行は提携する企業の募集を開始したという。
また韓国銀行がコンサルティング・パートナーシップを提携する企業には、パイロットシステムのアーキテクチャ面での支援が行われるとのこと。このアーキテクチャ面にはアプリケーション、データ管理、セキュリティなどのCBDCシステム全体の構造が含まれるとのことだ。
なお韓国銀行は2021年末までに独自のCBDCシステムのパイロットテストを開始する予定だ。
編集部のコメント
韓国銀行は2019年時点ではCBDCに対して消極的なスタンスを取っていました。しかし今年に入りその姿勢を一転させ、2月に研究グループを発足し、4月にはCBDCに関する今後のスケジュールを発表しています。
この発表されたスケジュールによると「2020年末までにCBDCの技術的検討を完了させ、2021年中にはパイロットシステムを構築する」としています。そのため今回韓国銀行がCBDCのパイロットシステム構築に向け始動したということは、韓国銀行によるCBDCの研究開発は予定より早く進んでいることだと思われます。
コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(images:iStock/stockdevil・Guzaliia-Filimonova)