イングランド銀行がアクセンチュアを即時グロス決済(RTGS)サービスの技術パートナーに任命
イングランド銀行が即時グロス決済(RTGS)サービス更新プログラムのテクノロジーパートナーにAccenture(アクセンチュア)を任命したことを発表した。イングランド銀行はアクセンチュアと協力して、ワールドクラスの決済サービスを開発・構築していくとのことだ。新たなRTGSは2022年に提供を開始される予定とのこと。
イングランド銀行とアクセンチュアの目的は、グロス決済システムの相互運用性、機能性、リスク管理を向上させること。イギリスのRTGSは国家インフラの重要な部分で、毎日平均685億ポンドの決済をしている。
イングランド銀行の銀行・決済・イノベーション担当エグゼクティブ・ディレクターのVictoria Cleland(ヴィクトリア・クレランド)氏は「今回のパートナーシップはRTGSを更新する私たちの野心的でエキサイティングなプログラムにおける重要なマイルストーンです。私はアクセンチュアや業界の皆様と協力して、未来に適したシステムを開発・提供し、英国および世界の決済における継続的なイノベーションをサポートできることを楽しみにしています。このリニューアルプログラムはイングランド銀行だけでなく、イギリスの決済業界全体にとっても重要な優先事項です。これは今後数年間の英国の金融・通貨の安定を守る弾力性のある金融システムを支えることになります。リニューアルされたRTGSは、国内で決済をするすべての人々に利益をもたらすだけでなく、イギリスを決済イノベーションの最先端に位置させ続けるように設計されています」とコメントしている。
編集部のコメント
今回の発表では、デジタルポンドや中央銀行デジタル通貨(CBDC)については触れられていないままでしたが、デジタル通貨に関するイノベーションについては言及されていました。アクセンチュアは欧州中央銀行(ECB)、フランス、カナダ、シンガポール、スウェーデンとの間で数多くの中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実験に関わっていて、さらにDigital Dollarのパートナー企業でもあります。イングランド銀行とアクセンチュアがパートナーシップを結びRTGSを実装していくということは、基盤技術にブロックチェーンを利用し、デジタル通貨を流通させる狙いがある可能性は高いのではないでしょうか。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
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