シンガポールの中央銀行と通貨管理局が中国デジタル人民元の共同開発に向け模索段階か
シンガポールの中央銀行と通貨管理局が中国が開発しているデジタル人民元の協力に向け模索段階中であると、上海東方新聞が報道した。シンガポール通貨管理局(MAS)のRavi Menon(ラヴィ・メノン)局長が第12回会合でスピーチを行ったことによって、模索段階であることが明らかになったとのこと。
現段階ではシンガポールと中国人民銀行は様々なCBDC(中央銀行デジタル通貨)の開発シナリオを議論しているとのこと。
Ravi Menon(ラヴィ・メノン)局長は「CBDCを開発理由は国によって異なりますが、Ubin(シンガポールのデジタル通貨プロジェクト)の主な目的は、セキュリティを確保しつつ、国境を越えた決済・決済コストと決済時間を短縮することです」と、会合で発言した。
さらに、Ravi Menon(ラヴィ・メノン)局長は、FacebookのLibraについても「Libraは世界の中央銀行システムにとって大きな危惧も示していますが、素晴らしい柔軟性を持っています。そして、Libraチームは世界の規制当局と緊密に連携することを約束していると報じられています。だから私たちもLibraの価値を否定するのではなく、彼らともっと議論を重ねるべきでしょう」とコメントしている。
編集部のコメント
シンガポール通貨庁(MAS)は2016年後半から、ブロックチェーンを活用したインターバンク決済プロジェクトに取り組んできています。そして「Project Ubin」が2018年に正式に発表されました。このプロジェクトは証券の決済やそのほかの決済にブロックチェーンを活用することを模索するためのシンガポール国内の共同プロジェクトです。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
(images:iStock/Tuadesk・Victorburnside)