gumi CryptosとUnruly TechnologiesがSpacemeshの日本ブロックチェーン市場への進出に向け提携
株式会社gumiの連結子会社でブロックチェーン事業を展開するgumi Cryptosと、コンセンサスプロトコル「Spacemesh(スペースメッシュ)(https://spacemesh.io/)」を運営する米Unruly Technologies Ltdが、日本市場参入のための戦略的パートナーシップ契約締結を6月12日に発表した。
SpacemeshはPoST(Proof of SpaceTime)という新しいプロトコルを用いた分散型プラットフォーム。ビットコインなどで採用されているPoW(Proof of Work)ではコンピュータの作業量に応じて報酬が与えられるが、PoSTでは余剰ディスクスペース量とその提供時間に基づいて報酬が分配されるとのこと。
またSpacemeshのPoSTは、DAG(Directed Acyclic Graph)の構造の一つであるブロックメッシュ構造をベースとしているため、ブロックが一本の鎖状に連なるのではなく複数の方向に連なるメッシュ構造を構築しているとのこと。
このようなブロックメッシュ構造などの特徴により、Spacemeshはパーミッションレスなプロトコルでありながら高いスループットをサポートでき、従来よりもはるかに少ないエネルギー消費のため、ユーザーの参加も容易となるとのことだ。
gumiグループはgumi CryptosとUnrulyの両者が共通のビジョンを共有しており、Spacemeshの日本への進出が日本のブロックチェーン市場の発展に大きく寄与すると考えているとのこと。このことからgumiグループとして両者に対し、マーケティング支援の実施等の様々なサポートを行っていくとのことだ。
今回の提携について、gumi Cryptosの代表取締役社長である國光宏尚氏は「Spacemesh との戦略的パートナーシップは、世界の暗号資産業界における gumi の存在感を強化し、ブロックチェーン技術への理解を深めることになります」とコメントしている。
またUnruly Technologies社のCEOであるTomer Afek(トーマー・アフィーク)氏は「ブロックチェーンのエコシステムを進化させる上での日本の役割はイノベーションの震源地と言っても過言ではありません。このパートナーシップから生まれる成果を楽しみにしています」とコメントしている。
編集部のコメント
gumi Cryptosはモバイルオンラインゲームの開発、配信を行うgumiの連結子会社で、ブロックチェーンに関するソフトウェア及びコンテンツの開発・投資を行っています。
同社はこれまでに分散型パブリックブロックチェーンの開発を行うOntology Foundation LtdやNEO Foundation Ltdとの戦略的提携を発表しています。
Spacemeshは2017年に開始されたプロジェクトで、これまでにgumi CryptosやArrington XRP Capitalなど10社から合計で約1,800万ドルの資金調達を行っています。
コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(images:iStock/antoniokhr)