香港が日中韓で決済可能なステーブルコイン開発を計画中か
セコイア・チャイナ(Sequoia China)の創業者でマネージングパートナーのニール・シェン(Neil Shen)氏が、中国共産党が主催する中国人民政治協商会議で、香港が独自のクロスボーダー・ステーブルコインを発行する提案を行ったと中国メディア毎日経済新聞(MBD)が報じた。
ニール・シェン氏は中国人民政治協商会議の第13期のメンバーで、2019年の世界ベンチャーキャピタリストランキング1位を獲得している人物だ。
シェン氏は香港がステーブルコインを開発する事で日中韓で国境を超えたクロスボーダー決済を可能にし、デジタル経済時代において香港を国際的な金融センターにすることを望んでいると報じられている。
編集部のコメント
セコイアキャピタルチャイナは、これまでにアリババ、JD.com、DiDiなどの中国テックジャイアントを含む500社以上の企業に投資を行ってきました。そして中国国内では、独自のデジタル通貨(DC/EP)の開発が進んでいて、中国の蘇州市の祥城区(かくじょうく)などいくつかの都市ではデジタル人民元をテストしており、国有銀行はそのためのデジタルウォレットを開発していると報じられています。
一方、日本と韓国に関してはデジタル通貨の開発に着手しているという具体的な報道はありません。日中韓がクロスボーダーで決済できる通貨やネットワークを構築することができれば、アジア経済を盛り上げる大きな取り組みの1つになるのではないでしょうか。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
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