フランス銀行がデジタルユーロのテストを完了

フランス銀行がデジタルユーロのテストを完了

フランスの中央銀行が現在進行中の中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実験の中で、ブロックチェーンベースのデジタルユーロのテストを5月14日に完了したことを発表した。このテストには投資銀行のSociete Generale (ソシエテ ジェネラル)も参加していたとのこと。

リリースによると、フランス銀行は年初から、実験的に中央銀行が発行するデジタル通貨の可能性をパートナーと一緒に探求していたとのこと。特に金融市場の機能を向上させるための新技術や銀行間決済(ホールセール)でのデジタルユーロの利用を検討してテストを進めてきたとのこと。

そして今後数週間の間にフランスの中央銀行は、より多くの実験を継続して行っていくようで、具体的には銀行間でデジタルユーロの送金を行うとのこと。

編集部のコメント

2019年12月にフランス中央銀行のFrançois Villeroy de Galha(フランソワ・ビレロイ・デ・ガルハ)総裁は、フランスがデジタル通貨を発行する最初の国になることを望んでいると発言していました。その発言の通り、着実にデジタル通貨の研究・開発を進めているように思えます。テスト版の発行を2020年第1Qで想定しているようで、コロナウイルスの影響もあり遅れてはいますが、順調だと思われます。

そしてフランスは中央銀行デジタル通貨に対する立ち位置が明確です。2019年9月に行われたCBDCに関するイベントで、フランスのル・メール財務大臣は「まず、私がいまのLiibraの状況を鑑みて、ヨーロッパの土壌でLibraを開発することを承認することは絶対にないと明らかにしたいです。そしてLibraはFacebookという1人のプレーヤーが保有するグローバル通貨になる可能性はあります。世界中に20億人以上のユーザーがいるのですから。だから、いま国家の通貨主権はLibraの脅威にさらされている現状があるのです」とフランスメディアAFPにコメントをしています。

さらにルメール財務大臣は仮想通貨と仮想通貨の決済に関しては課税しない方針であるとも伝えています。 

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:stockdevil,Guzaliia-Filimonova)

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【12/20話題】NTTドコモのERC6551搭載ゲームβ版、「暗号資産を国民経済に資する資産とするための緊急提言」正式承認など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored