エイベックス・テクノロジーズがVobile JapanとNexToneと共にブロックチェーンとAI技術を活用した次世代著作権管理の実証実験に向け合意書締結

エイベックス・テクノロジーズがVobile JapanとNexToneと共にブロックチェーンとAI技術を活用した次世代著作権管理の実証実験に向け合意書締結

エイベックス・テクノロジーズ株式会社(ATS)、Vobile Japan(ヴォバイルジャパン)株式会社、株式会社NexTone(ネクストーン)の3社が、ブロックチェーンとAI技術を活用した次世代の利用楽曲特定及び音楽著作権管理システムの構築を目的とした基本合意書を締結したことを4月23日発表した。

株式会社NexToneは著作権等管理事業を行う企業。またVobile Japan株式会社は著作権侵害対策サービスを提供する企業だ。

Vobile Japanの「MediaDNA™」は米国でハリウッドのメジャーコンテンツオーナーらや日本ではキー局テレビメディアや映画配給会社などに、保有コンテンツの著作権侵害対策で長年にわたり活用されてきたとのこと。

同合意書締結により、ATS が持つデジタルコンテンツに関する権利の記録・分配を行うためのブロックチェーン技術「Atrust™」と、Vobile Japan が持つ動画・静止画・音声等を識別するためのAI技術「MediaDNA™」を活用した実証実験をNexToneも含めた3社にて実施するとのことだ。

同実証実験はコンテンツの多様化と音楽著作権の利用特定・管理の複雑化などから、人手を使った著作権管理手法だけでは十分な管理が行えない課題を改善に向けた取り組みとなる。

編集部のコメント

エイベックス・テクノロジーズ株式会社(ATS)はブロックチェーン技術を用いたIP(ゲーム、映像、音楽及びVR等)、システムの企画、開発、制作及び販売を行う目的で、昨年5月に設立された企業です。同社開発の「A trust」は「著作権の細分化・合成化による再利用促進ビジネス」として、昨年7月に経済産業省の実施している「コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)」に採択されています。また「A trust」はデジタルフィギュアやアバターメイキングなどのデジタルコンテンツを販売する「Gugenka® Market Place」に昨年9月に初採用されています。

ブロックチェーンで管理されている「A trust」の情報は所有者本人しか権利移転が出来ないため、二次流通についても限定性を保ち流通することが可能であるとともに、二次流通においてもクリエイターや権利者へ対価の分配を正確に行うことができます。

テクノロジーの進化によって届けるメディアが急速に多様化・複雑化しているなかで、このようなブロックチェーン技術を活用した取り組みは、デジタルコンテンツの新たなビジネスが生まれるとともに、その可能性がどこまで広がるのか楽しみです。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:IgorShishov,antoniokhr)

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した