日本STO協会が自主規制規則を公表
一般社団法人日本STO協会が、同協会の定款、業務規程及び自主規制規則等を4月20日公表した。
同協会はセキュリティトークンに関連するルール整備を通じた「投資家の保護・健全な業界の発展」を目指すため、昨年10月に設立された団体。SBIホールディングス株式会社の代表取締役社長である北尾吉孝氏が代表理事を務めている。
同定款諸規則は5月1日施行の金融商品取引法の一部改正に伴い、社員総会及び理事会で決議し改正策定された。また同定款諸規則についての施行も5月1日となる。
同定款諸規則は「電子記録移転権利等の取引等に関する規則」や「電子記録移転権利の募集の取扱い等に関する規則」そして「顧客資産の分別管理の適正な実施に関する規則」等をはじめとした14項目の規則が公表されている。
投資勧誘については「顧客管理記録及び確認記録」「取引開始基準」「自己責任原則の徹底」「高齢顧客に対する勧誘による販売」についてのルールが定められている。
また電子記録移転権利の募集の取扱いについては「社内審査の独立性の確保」「審査等に係る社内規則及び社内マニュアルの整備」「社内記録の作成、保存」などについてルールが定められている。
そして顧客資産の分別管理については、顧客資産の分別管理の状況について毎年1回以上定期的に報告書を作成し、公認会計士等による分別管理監査が定められている。
なお同協会は金融商品取引法第78条第1項に規定する認定金融商品取引業協会の認定の申請を予定しており、今後認定金融商品取引業協会としての業務を開始することを目指している。
編集部のコメント
金商法の一部改正を受け、4月17日には日本証券業協会が同協会の自主規制から暗号資産関連店頭デリバティブ取引と電子記録移転権利を除外する方針を発表しています。
なお一般社団法人日本セキュリティトークン協会(JSTA)はセキュリティトークンに関連する自主規制案の検討が事業の一部となってますが、4月22日現在では特に金商法一部改正に合わせた自主規制案は公表されていません。各協会が改正案施行に向けて動きを見せているのでJSTAの動向にも注目です。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(images:nisaul-khoiriyah)