ブロックチェーン専門企業コンセンサス・ベイスが、R3社と開発パートナー契約を締結
斜体部分追記 4/13日16時
ブロックチェーン専門企業であるコンセンサス・ベイスが、R3社と開発パートナー契約を結んだことが明らかになった。
コンセンサス・ベイスは、ブロックチェーン基盤としてBitcoin, Ethereum, Quorum, Hyperledger Fabricを使ったビジネス支援を行ってきた。ビジネス支援を行ってきたのは、金融業界、ゲーム業界、通信業界、電力業界など、様々な企業のブロックチェーンビジネスだ。
そしてR3社との開発パートナー契約を締結したことによって、Cordaを用いた企業間業務の効率化、コスト削減に取り組んでいくとのことだ。
あたらしい経済はコンセンサスベイス社CEOの志茂博氏へ2つの質問を投げかけた。それは「1.Cordaの実装を通して、Cordaと Hyperledger Fabric、Quorum、その他プライベートチェーン との違いはどのように考えられましたでしょうか?2.そしてCordaならではの解決できうる課題はありますでしょ
質問に対して、志茂氏は「Cordaの利点は多くあります。なので重要な利点を1つ絞ると、ブロックチェーン技術のビジネス利用で最も障害になっていた課題は、秘密情報を公開する必要ない人にも共有しなくてはいけないことでした。つまり、誰かが何かの取引していること自体を関係者以外に隠せないということです。Cordaはこの課題を解決できる技術システムで、1つの取引ごとに共有先を選べ、暗号技術による秘匿ではなく物理的に共有しないことが可能となっています。
そして、Cordaでは企業間取引の電子化・業務効率化の際に、高いレベルで細かくデータの機密性を求めることができ、証跡(証明)を行えます。いま中央集権型データベースでは管理会社や管理者が全データを閲覧・改ざんできる課題があり、Corda以外のブロックチェーンでは、全て公開か、特定されたノード参加者間で情報が共有されてしまう問題があります。しかし、Cordaでは取引ごとに取引企業のみで物理的に情報共有を行うことが可能です」とコメントしてくれた。
続いて、あたらしい経済はSBI R3 Japan マネージャーの山田 宗俊氏へ2つの質問を投げかけた。それは「1.Cordaの開発企業と連携しながら、まず第一に解決していきたい課題はなんでしょうか?2.コンセンサスベイス社に期待していることはなんでしょうか?」
質問に対して、山田氏は「Cordaの開発企業と連携しながら、業界内の競合企業同士が似たような業務システムを別々に開発し、業界全体として二重投資になってしまっているので、そのような無駄を失くしていきたいと考えています。
そしてコンセンサスベース社は、老舗ブロックチェーン企業としてビジネスと技術の両面に精通しています。
だから、コンセンサスベース社が競合企業同士の非競争領域を見極め、その業界を全体として効率化する仕組みを提供してくれることを期待しています」とコメントした。
編集部のコメント
コンセンサスベイス社は、2015年にブロックチェーン専門企業として創業し、大手上場企業の顧客を中心に、70以上のコンサルティングやシステム開発、アドバイザリー案件を手掛けてきた企業です。
2015年からブロックチェーン開発に携わってきたコンセンサスベイスがCordaのパートナー企業となることで、今後国内企業でのCordaの利用は増えていくかもしれません。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)
イメージ:Jackie-Niam