AWS障害でBinanceなど複数取引所に一時不具合

AWS障害で複数取引所に一時不具合

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services:AWS)のデータセンターに関連する問題のため、一時的にプラットフォームからの出金を停止したと4月15日に発表した。なお他の暗号資産取引所でも同様の障害が報告された。

バイナンスは「安全確保のため」出金を停止したとXに投稿し、その約10分後に出金を再開したと報告した。バイナンスの広報担当者によると、出金はおよそ23分間停止されていたという。

AWSのサービスダッシュボードによると、日本時間で同日の16:40に東京のクラウドリージョンで「接続障害」が発生し、同日17:43に同障害は解消されたとのことだ。

なおAWSの広報担当者は、「問題は解決しており、サービスは通常通り稼働している」とコメントしている。

また別の暗号資産取引所であるクーコイン(KuCoin)も、「一時的な障害」が発生していると発表していた。

「当社の技術チームが早急に復旧作業を進めており、復旧時間については別途案内する予定です。お客様の資産は安全に保管されており、すべてのデータも無傷ですのでご安心ください。」とクーコインはXにて投稿した。

クーコインの広報担当者は電子メールで、今回の障害は東京のデータセンターにおけるAWSの停止によるものであると説明。「一部のサービスはすでに復旧しており、当社チームはAWSと緊密に連携して、できるだけ早く完全な機能回復に努めています。ユーザーの資産やデータに影響はありません」と述べている。

さらに暗号資産取引所のMEXCもXにて、AWSの障害により、「ローソク足チャートの異常」や「注文キャンセルの失敗」、「現物取引における資産移転の遅延」などの問題が発生していると投稿した。

「MEXC上の資産は完全に安全であることを保証します。今回のプラットフォーム関連の問題により発生した損失については、影響を受けたユーザーへの適切な補償を行う計画を準備しています」とMEXCは述べている。 

 

 

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Binance among crypto exchanges hit by Amazon Web Services outage
(Reporting by Kanjyik Ghosh, Elizabeth Howcroft and Supantha Mukherjee; Editing by Amanda Cooper)
参考:AWS
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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