SECがVanEckとWisdomTreeのETF提案の審査期間を延長
米証券取引委員会(SEC)が、米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)が提出した暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の現物ETF(上場投資信託)に関する複数の規則変更提案について、審査期間を延長することを4月14日に発表した。それぞれ現物ETFの発行および償還を可能とする内容が含まれている。
対象となるのは、米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)が提案した「ヴァンエック・ビットコイン・トラスト(VanEck Bitcoin Trust)」および「ヴァンエック・イーサリアム・トラスト(VanEck Ethereum Trust)」、米資産管理会社ウィズダムツリー(WisdomTree)が提案した「ウィズダムツリー・ビットコイン・ファンド(WisdomTree Bitcoin Fund)」である。
ヴァンエックの提案は、今年2月19日に「19b-4申請書(Form 19b-4)」に基づいて提出され、3月5日付で連邦官報に公表された。SECは通常、提案に対して公表から45日以内に承認または却下、あるいは追加審査の手続き開始を判断する必要がある。今回の場合は、当初の判断期限が今月19日に設定されていた。
一方で、ウィズダムツリーによる「19b-4申請書」も同様に、2月20日にSECへ提出され、3月5日付で連邦官報に掲載された。こちらも45日後の4月19日が判断期限とされていたが、SECは審査期間を延長するとした。
SECは両提案について「提案された内容および関連する問題点を慎重に検討するための時間が必要」との理由を挙げ、いずれも最終判断の期限を6月3日まで延長するとしている。これにより、同委員会は規則変更案を承認、却下、もしくは却下に向けた審理の開始を行うべきかを判断することになる。
またSECは今月14日に、米シカゴの証券取引所NYSEアーカ(NYSE Arca)が提出した「グレースケール・イーサリアム・トラスト(Grayscale Ethereum Trust:ETHE)」および「グレースケール・イーサリアム・ミニ・トラスト(Grayscale Ethereum Mini Trust:ETH)」に関する規則変更提案について、審査期間の延長を決定した。
この規則変更案は、暗号資産運用会社グレースケール(Grayscale)が運用する両ETFにおいて、現物のETHのステーキングを可能とする内容である。この提案は今年2月14日にNYSEアーカがSECへ提出し、3月3日に連邦官報にて公表された。