ビットコインステーキングプロトコル「Babylon」、Genesisメインネット正式ローンチ

Babylon Genesisのメインネット正式ローンチ

ビットコイン(Bitcoin)ステーキングプロトコル「バビロン(Babylon)」のフェーズ2となる「バビロンジェネシス(Babylon Genesis)」のメインネット正式ローンチが、バビロン財団(Babylon Foundation)より4月10日に発表された。

「バビロンジェネシス」は、初の「ビットコインセキュアドネットワーク(Bitcoin Secured Network:BSN)」として開始された。同ネットワークは、ビットコイン(BTC)および「バビロン」のネイティブトークンとなるBABYのステーキングによって、セキュリティを支援する仕組みとなっている。

「バビロンジェネシス」は、ブロッチェーン開発キット「コスモスSDK(Cosmos-SDK)」ベースのL1ブロックチェーンとして構築されており、他の「BSN」のコントロールプレーンおよび流動性ハブとしても機能する。なおコントロールプレーンとは、ネットワークやシステムにおける制御や管理を行うコンポーネントだ。

「バビロンジェネシス」は、これまで金利が付かなかったビットコインにステーキングを組み込むことで、決済や保有に次ぐ、ビットコインの第3のユースケースを実現することを目指している。

「バビロンジェネシス」のステーキング報酬は、BTCとBABYトークンのステーカー間で50:50に分配される仕組みとなっている。BABYの年間インフレ率は8%で、その半分がBABYステーカーへの報酬、残り半分がビットコインステーカーへの報酬として配分される。

なお今回の正式ローンチに合わせて、バイビット(Bybit)やビッサム(Bithumb)などの海外暗号資産取引所でBABY現物の上場が開始されている。

「バビロンジェネシス」へのステーキングの登録については、セキュリティ上の理由から、ローンチ後最初の2週間は「フェーズ1の第1キャップ」ステーカー(約1,000BTC)のみが許可される。これは初期の参加者へのリスク認識として、ステーキング報酬への排他的アクセスを提供するためだ。

2週間後にはビットコインステーキング登録は完全にパーミッションレスになり、まだアンボンド(ステーキングを解除して、資産を引き出せるように)していない他のフェーズ1ステーキング、および新しいビットコインステーキングの両方が登録可能になる。

さらに「バビロンジェネシス」は、Web3相互運用性プラットフォームの「アクセラー(Axelar)」と統合し、BABYトークンを70以上のブロックチェーンエコシステムに接続している。

すでにイーサファイ(EtherFi)、ロレンツォ(Lorenzo)などの「バビロン」エコシステム内のチームが「アクセラー」との統合を構築しており、ブリッジング経路は数日以内に稼働する予定であるとのことだ。

なお「バビロンジェネシス」には「ケプラー(Keplr)」、「リープ(Leap)」など多くの主流ウォレットがBABYトークンとそのステーキング機能をサポートしている。また、アンカレッジ(Anchorage)、ビットゴー(Bitgo)などのカストディソリューションも利用可能だ。

「バビロンジェネシス」のコードベースはコインスペクト(Coinspect)とゼリック(Zellic)によって監査されており、さらなる監査報告書も近日中に公開される予定だ。また、最大200万ドルの報酬を提供するバグ報奨金プログラムも「バビロンジェネシス」のローンチと同時に開始される。

参考:バビロン財団
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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