香港のHashKeyとOSLがETHステーキングサービス提供開始
香港で個人向けサービス提供の認可済み暗号資産(仮想通貨)取引所であるハッシュキーエクスチェンジ(HashKey Exchange)およびOSLが、同地区における暗号資産のステーキングサービス提供に関する認可を取得したと4月10日にそれぞれ発表した。
香港SFC(証券先物委員会)は4月7日、認可を受けた暗号資産取引所(VATP)および暗号資産にエクスポージャーを持つSFC認可ファンド(VAファンド)によるステーキングへの関与について、それぞれへの規制ガイダンスを発表していた。
今回の香港SFCからの認可を受け両取引所は、イーサリアム(ETH)のステーキングサービスを提供開始している。なおOSLについては、機関向けのステーキングインフラプロバイダーであるキルン(Kiln)との戦略的提携によりサービス提供を実現している。
なお認可を受けたVATPは、今回発表された規制ガイダンスに従い、投資家のリスク管理のため、サービスに関連するエラーを防止する手段を維持し、顧客のステーキングされた暗号資産を保護するとともに、ステーキングされた資産がさらされる潜在的リスクについて適切な開示を行うことが義務付けられる。
またVATPは、関与するプロセス、手数料、最低ロックアップ期間、障害発生時の事業継続に関する取り決めについて、顧客に明確に通知しなければならない。
また認可されたファンドは、認可を受けたVATPおよび認可機関を通じてのみ保有する暗号資産のステーキングを行うことが義務付けられる。なお、流動性リスクを管理するために上限が設定されている。
SFCによれば、今回発表されたガイダンスは、「ASPIReロードマップ」の柱の一つであるという。
SFCは2月19日、暗号資産の国際的ハブを目指す香港の戦略的イニシアティブを概説した「ASPIReロードマップ」を発表した。
このロードマップは、「アクセス(Access)」、「保護(Safeguards)」、「商品(Products)」、「インフラ(Infrastructure)」、「関係(Relationships)」の5つの柱で構成されている。
また12のイニシアティブからなるこのロードマップでは、合理化された市場アクセス、適応性のあるコンプライアンスおよび商品のフレームワーク、TradFi(伝統的金融)の信頼性とブロックチェーンの効率性を橋渡しするインフラのアップグレードが目標とされている。
参考:HashKey・OSL・SFC1・SFC2・SFC3
画像:PIXTA