Progmatが農中信託銀行・あおぞら銀行・ケネディクスと提携
デジタルアセット発行・管理基盤「Progmat(プログマ)」を提供するProgmat社が、農中信託銀行・あおぞら銀行・ケネディクスの3社との資本業務提携を4月9日に発表した。
Progmat社は同3社に対し、普通株式の第三者割当増資による資金調達を実施。これによりプレシリーズAの資金調達ラウンドをファーストクローズし、Progmat社は新たに3社を株主に迎えた。なお調達額は非公開だ。
またProgmat社との協業の方向性を各社が挙げている。農中信託銀行は、制度設計を含めたデジタルアセット発行市場の発展および新たなデジタルアセットの開拓に取り組むと同時に、従来大型機関投資家向けにしか提供できなかった多様な金融商品や農林水産業関連に由来する非金融資産のデジタルアセット化等を通じて、投資家への新しい投資機会の提供を目指すとのこと。
あおぞら銀行は、今後のマーケット成長が期待される新たな決済手段であるステーブルコインを中心として、デジタルアセット事業における新たな可能性を追求するとした。
そしてケネディクスは、セキュリティトークンならではの新しい顧客投資家向けサービスの開発を目指す他、将来的にはセキュリティトークンとユーティリティトークンおよびステーブルコインとの融合を見据えつつ、顧客投資家への新しい投資機会の提供を目指すと伝えた。
今回の資本業務提携によりProgmat社の株主は計11社となった。
公開されている株主および調達後の出資比率は、三菱UFJ信託銀行:42.39%、NTTデータ:11.68%、みずほ信託銀行:6.49%、三井住友信託銀行:6.49%、三井住友フィナンシャルグループ:6.49%、農中信託銀行:6.49%、あおぞら銀行:4.33%、SBI PTSホールディングス:4.33%、JPX総研:4.33%、Datachain:4.33%、ケネディクス:2.68%となっている(役職員向けストックオプション相当分の比率を除く)。
なお今回の発表と同時に公開されたProgmat社の代表取締役の齊藤達哉氏のnoteによると、同社が関わる日本初の国産ステーブルコイン提供については、全ての準備は完了し、金融庁の認可待ちであることが明かされた。
4月1日の読売新聞にて、Progmat社の株主である三菱UFJ信託銀行の新社長の窪田博氏が、2024年末にステーブルコインサービスのシステム開発が完了し、近くにステーブルコインサービスを始める考えを述べていた。
齊藤氏によると同ステーブルコインは、パブリックチェーン上で発行されるものになるようだ。
Progmat社はこのたび第三者割当増資による資金調達(プレシリーズA)を完了し、農中信託銀行、あおぞら銀行、ケネディクスに新規株主として参画いただきました。
— Progmat,Inc. (@progmat_en) April 8, 2025
Progmat, Inc.と新たなパートナー企業3社が資本業務提携。日本発の“ナショナルインフラ”を世界展開へ。https://t.co/lYEZv6WMYQ
参考:齊藤氏note・読売新聞
画像:iStocks/SB・Rawpixel