イーサリアム大型アップグレード「Pectra」、メインネット実装は5/7に確定

「Pectra」のメインネット実装は5/7に

イーサリアム(Ethereum)の大型アップグレード「ペクトラ(Pectra)」のメインネット実装日が5月7日に確定した。このことは4月3日に行われた開発者ミーティング「Ethereum All Core Devs Consensus Call(ACDC)」の「Consensus Layer Meeting 154」にて決められた。

イーサリアムのコア開発者であるアレックス・ストークス(Alex Stokes)氏のXへの投稿によると、バージョンアップ対応版のクライアントソフトのリリース期限は4月21日。メインネット実装に関する公式ブログへの投稿は4月23日までに行われるとのことだ。

「ペクトラ」は3月26日、新たなテストネット「フーディ(Hoodi)」で実装された。

「ペクトラ」のメインネット実装は、テストネット「ホルスキー(Holesky)」および「セポリア(Sepolia)」での実装を経て実施される予定であった。しかし両テストネットでの実装時に発生した問題を受け、「フーディー」が新たに立ち上げられた。

「ペクトラ」の主なアップグレードとして「EIP-7702」と「EIP-7251」の2つの実装がある。

「EIP-7702」は、イーサリアムの共同創業者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が提案したウォレットのユーザー体験を向上させるアップグレードだ。これにより通常のアカウントとして利用されているEOA(外部所有アカウント)を、一時的にスマートコントラクトとして扱える仕組みを導入し、既存のスマートコントラクトに追加の実装を行わずにEOAに様々な機能を導入可能になる。

「EIP-7251」は、バリデーターがステークできる最大量を32ETHから2,048ETHに増加させるというものだ。これにより32ETHよりも大きな額をステーキングしたいユーザーが、これまでのように複数のノードに分割せず、1つのノードで行えるようになる。そのため、新しいノードの構成をする必要があり、数週間の待ち時間が必要とされることもあったステーキングの開始がよりスムーズに行えるようになると予想されている。

画像:iStocks/Lari-Bat・PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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