クラーケン、カナダで「制限付きディーラー登録」完了

クラーケンが「制限付きディーラー登録」を完了

米サンフランシスコ拠点の大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、カナダで正式に「制限付きディーラー登録(Restricted Dealer Registration)」の手続きが完了したことを4月2日に発表した。

カナダのオンタリオ証券委員会(OSC)より「制限付きディーラー登録」の認定を受けたのは、クラーケンのカナダ法人であるペイワード・カナダ(Payward Canada)で、親会社ペイワード(Payward)も審査に関与している。

今回の登録によりクラーケンはカナダの証券法に基づき、合法的にカナダ市場での事業継続が可能となり、同国の投資家保護ガイドラインに準拠したサービスの提供が可能となる。

​また「制限付きディーラー登録」がされている間にクラーケンは、投資ディーラーとしての登録を申請し、カナダ投資規制寄稿(CIRO)への加盟を進め、代替取引システム(ATS)の運営承認も申請するとのことだ。

なお、​カナダにおける「制限付きディーラー登録」とは、証券規制当局が特定の条件や制限の下で企業に付与する登録カテゴリーを指す。 この登録は、他の標準的なカテゴリーに該当しない特殊な業務を行う企業に適用され、各企業の業務内容に応じて個別の要件や条件が設定される。 ​

またクラーケンは、北米地域のゼネラルマネージャーにデル・ポゾ(Del Pozo)氏を新たに任命したという。同氏は以前、2024年にカナダ市場から撤退した米暗号資産取引所ジェミナイ(Gemini)に3年間勤めており、直近では戦略・企業開発部門の責任者を務めていたとのこと。なおジェミナイは2024年末にカナダ市場から撤退している。

​クラーケンは、2016年1月にカナダ市場に参入。 同年、クラーケンは暗号資産取引プラットフォーム「CoinSetter」を買収し、その一環としてカルガリーを拠点とするカナダの暗号資産取引所「CaVirtEx」も取得していた。 この買収により、クラーケンはカナダ市場での事業基盤を確立している。

なおクラーケンは2023年3月、カナダのオンタリオ証券委員会に、事前登録引き受け書類「Pre-Registration Undertaking(PRU)」を提出。「PRU」は2022年8月にカナダ証券監督庁(CSA)が、カナダで暗号資産関連サービスを展開する予定の企業に対して導入した事前登録制度だ。

参考:krakenOSC
画像:iStocks/Abscent84・Simon-Lehmann

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