米サークルがIPO申請、NYSEに「CRCL」で上場届け出

サークルがIPOを申請

「USDC」等のステーブルコインを発行する米サークル(Circle Internet Group)が、米SEC(証券取引委員会)に新規株式公開(IPO)のための申請書類を4月1日に提出した。

SECに提出された「FORM S-1 登録届出書」によるとサークルは、「CRCL」のティッカーシンボルにてニューヨーク証券取引所(NYSE)に同社のクラスA普通株式の上場をする申請をした。

なお現段階では公開される株式数や株式公開時の目標額については目論見書に記載されていない。

また今回の申請により、これまで非公開だったサークルの財務状況が明らかになった。

目論見書によるとサークルの2024年の収益は約16億7,625万ドルとなっており、前年比で約15.6%増収している。

また純利益は1億5,566万ドルで前年から約41.83%減少している。

さらに同社の流動資産の合計は約51億6,495万ドルとなっている。

サークルは2021年7月にSPAC(特別買収目的会社)であるコンコード・アクイジション・コーポレーション(Concord Acquisition Corp)と企業結合し上場する計画を発表していた。

しかしコンコードをSPACとするサークルの上場計画は難航し、両社の契約条項に定められた結合期限の2022年12月に、上場計画の解消がサークルとコンコード両社の取締役会によって承認されていた。

このとき、サークルCEOであるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は「私たちは期限内に米SEC(証券取引委員会)の要件を満たせなかった」と旧ツイッターにて述べている。

なおその際の取引では、サークルの評価額は90億ドル(当時約1.2兆円)と見積もられていた。

その後2023年11月には、サークルが2024年初めのIPOを目指し、再検討していることがブルームバーグによって報じられた。

そしてサークルは昨年1月にIPOを守秘義務付きでSECに申請。当時同社は市場やその他の条件に応じて、米SECの審査プロセスが完了した後にIPOが行われる予定であると発表していた。

参考:申請書類
画像:iStocks/artsstock

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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