メタプラネットがビットコイン追加取得、約101億円分をオプションのプレミアムと割当で

メタプラネットがビットコイン追加取得

ビットコイン(BTC)の購入を積極的に進めている東証スタンダード上場企業メタプラネットが、ビットコインの追加取得を4月1日に発表した。

今回メタプラネットが取得したビットコインは、101億5,200万円相当となる696BTC。1BTCあたりの平均価格は1,458万6,230円となっている。

これにより同社のビットコイン総保有数は4,046BTCとなった。購入総額は523億6,800万円で平均購入価格は1,294万3,181円とのことだ。

なお今回のビットコイン購入は、メタプラネットが実行した、キャッシュ担保付きのビットコイン・プットオプション売り取引での期日行使を通じて行われたとのこと。これは、同社のビットコイン・インカム事業の一環として2025年度第1四半期に実施された。

発表によると、この戦略実施により同社はオプションプレミアムとして50.26BTCを取得し、年初のビットコイン価格が高かった際の評価額にて、7億7,035万1,229円をプレミアム収入による売り上げとして計上をしたという。

そしてメタプラネットは、これらのプットオプション満期時の割り当てにより権利行使価格で645.74BTCを取得。プレミアムで得た50.26BTCを加えることで、合計696BTCが同社の保有資産に追加されたとのこと。

なお今回の取得総額となる101億5,200万円(簿価ベース)は、割当によって取得したBTCに対して使用された担保資金(約93.86億円)と、プレミアムとして受領したBTCの円換算額(約7.7億円)を合算したものになるとのこと。

今回の戦略では、93.86億円の現金担保を活用することで、スポット市場での直接購入では得られなかった以上のビットコイン取得ができたとのこと。帳簿上の取得単価は1BTCあたり1,458万6,230円だが、プレミアム収益を差し引いた実質的な取得単価は1,347万9,404円となり、戦略実行当時の市場価格を下回わったという。

メタプラネットは本来であれば1月初旬に市場でビットコインを購入する予定だったというが、代わりにプットオプションを売却しプレミアム収益を得たことで、より効率的にビットコインを取得できたと述べている。

なお2025年第1四半期におけるプットオプション契約に対する担保資金はすべて行使によりビットコインへ転換され、本事業に割り当てられていた資本は完全に運用済となったとのこと。現在、同社のビットコイン・インカム事業は再度資本を補充することを検討中の段階にあるとのことだ。

参考:メタプラネット
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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