Hut 8がエリック・トランプと提携
米ナスダック上場のHut 8(ハットエイト)が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の息子であるエリック・トランプ(Eric Trump)氏と提携し、ビットコインマイニング企業「アメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)」を立ち上げたと3月31日に発表した。
米フロリダ州マイアミに本拠を置くHut 8は、自社のマイニング事業の大部分を統合し、エリック・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏を含む投資家グループが設立したアメリカン・データセンター(American Data Centers)の株式80%の持分を取得。同社は「アメリカン・ビットコイン」として再始動した。
今回の動きは、暗号資産業界が主流に受け入れられつつある中で、トランプ一家が同分野にますます関与していることを示している。
トランプ大統領は、米国において暗号資産の普及を推進する「暗号資産大統領」になると公言している。
Hut 8の米国上場株は、時間外取引で6.4%上昇した。ただし、今年に入り、これまでで42.8%下落している(直近終値時点)。
「当初から、私たちは個人的にもビジネスを通じても、ビットコインに対する信念を支持してきました」とトランプ・ジュニア氏は述べた。
さらに同氏は「しかし、単にビットコインを購入するだけでは不十分です。経済的に有利な条件でマイニングを行うことにより、さらに大きな機会が生まれます」とコメントを重ねた。
「アメリカン・ビットコイン」は、主にビットコインのマイニングに注力しつつ、戦略的なビットコインの準備資産を構築する方針である。同社は最高経営責任者(CEO)を務めるマット・プルサック(Matt Prusak)氏の指揮のもと、エリック・トランプ氏が最高戦略責任者を務める。
また同社は将来的に、資本へのアクセスを拡大するために株式公開(IPO)を目指す予定だ。
なおマイニング事業の分離によりHut 8は、ボラティリティの低いエネルギーとデジタルインフラ企業に注力することになる。
Hut 8は、「アメリカン・ビットコイン」の独占的なインフラおよび運営パートナーを務める予定である。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Hut 8, Eric Trump to launch bitcoin mining company
(Reporting by Arasu Kannagi Basil in Bengaluru; Editing by Anil D’Silva)
参考:Hut 8
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters