リップル社がSECへの控訴を撤回、罰金7500万ドル返還で法廷闘争に決着

リップル社がSECへの反対控訴を取り下げ

米リップル(Ripple)社が米証券取引委員会(SEC)に対して行っていた控訴審での反対控訴(Cross-appeal)を取り下げることに同意したと、同社CLO(最高法務責任者)のスチュアート・アルダロティ(Stuart Alderoty)氏がXにて3月26日に報告した。

アルダロティ氏は今回の報告が、リップル社とSECによる法廷闘争に関する最後の最新情報になると伝えている。

SECは2020年12月、リップル社が2013年からの7年間で未登録証券としてXRPを販売し、約13億ドル(※当時のレートで1,300億円超)の資金を得たとして提訴。リップル社はXRPはクロスボーダー決済を促進させるために開発された通貨であると主張し、暗号資産業界と規制当局の間で大きな争点になっていた。

その後2023年7月13日には、機関投資家向けのXRP直接販売は証券取引に該当すると判断されたが、取引所を通じて個人投資家に販売されたXRPは証券の販売ではないとの判決が下った。

裁判所はこの件に関して、リップル社に対して約1億2,500万ドルの罰金支払いを命じた。ただしこの額は、SECが要求していた約20億ドルを大幅に下回っており、リップル社側にとって実質的な勝利と受け止められていた。

この裁判所の決定に対し、SECは昨年10月に控訴通知を提出。同月にリップル社は控訴審において、控訴対象ではなかった争点を巡り逆に控訴していた(Cross-appeal)。

今回のアルダロティ氏の報告によると、リップル社が支払った罰金1億2,500万ドルは、そのうち5,000万ドルをSECが保持し、残りの金額となる7,500万ドルはリップル社に返還されるとのことだ。

先日3月19日、SECからの控訴が取り下げられたと、リップル社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏が声明を出していた。

画像:iStocks/Mertsaloff

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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