スイスのSygnum銀行がステーブルコインを発行
仮想通貨企業でありスイスで銀行ライセンスを持つSygnumが、スイスフラン(CHF)と連動したステーブルコインをローンチしたことを、3月23日プレスリリースにて発表した 。
Sygnumは、スイスとシンガポールに拠点を持ち、両国でデジタル資産銀行の運営を行っている企業である。
今回発表されたデジタルCHFトークン(DCHF)は、スイス国立銀行(SNB)の保有するスイスフラン(CHF)と1:1で裏付けされているとのことで、スイスで規制される銀行として初のステーブルコイン発行となる。
地元メディアswissinfoの報道によると同社は、スイス証券取引所(SIX)グループが年末にローンチを予定しているデジタル資産取引プラットフォームSIX Digital Exchange (SDX)のコンソーシアムにも参加をしており、同プラットフォームをDCHFを流通させるために開発をしているとのことだ。
Sygnum社は、DCHFがスマートコントラクトによって生成することで、デジタル企業の株式への配当にも使用できると述べた。
またDCHFの為に開発されたフレームワークは、他国の通貨にも転用ができるとプレスリリースにて述べてられている。
編集部のコメント
Sygnumは昨年8月にスイス金融市場監督局(FINMA)から銀行と証券のディーラーライセンスを取得しています。またシンガポール金融管理局(MAS)から証券業、先物業、ファンド・マネジメント業(資産運用業)に関わる資本市場サービス(Capital Markets Services; CMS)ライセンスを昨年10月に取得しています。
地元メディアswissinfoによると、SIX Digital Exchange (SDX)は、企業の株式や債券など金融資産の取引を、より迅速かつ費用対効果の高いものにすることを予定しているとのことです。
また費用対効果の高い取引をするためには、デジタル通貨が必要であり、通貨の安全性利便性を考え、スイス国立銀行(SNB)がCBDCの発行が検討されているようです。
コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)
(images:stockdevil,dalebor)