機関投資家向けDeFi「Ondo Finance」のRWAトークン「OUSG」、Mastercardのプライベートネットワークに導入へ

OUSGがMTNに導入へ

機関投資家向けDeFi(分散型金融)プロトコル提供の「オンドファイナンス(Ondo Finance)」が、同社発行のRWA(Real World Assets:現実資産)トークン「OUSG」を、米決済大手マスターカード(Mastercard)の「マルチトークンネットワーク(MTN)」に導入すると2月26日発表した。

「OUSG」は、米ブラックロック(BlackRock)の「iシェアーズ米国短期国債ETF(iShares Short Treasury Bond ETF)」を大部分に組み込む短期米国債をトークン化したRWAトークンだ。公式サイトによれば、現在はイーサリアム(ETH)、ポリゴン(POL)、ソラナ(SOL)のブロックチェーン上で発行されている。

また「MTN」は、企業が預け入れた資金をトークン化し、取引および運用を可能にするプラットフォームである。同プラットフォームはマスターカードのプライベートブロックチェーン上に構築されている。

「OUSG」が「MTN」に導入されると、同プラットフォームを利用する企業は、トークン化された米国債を活用して、毎日の利回り獲得が可能になるとのこと。 また企業は、暗号資産関連のサードパーティを介さずに、24時間365日「OUSG」を直接購入・償還できるという。

なおRWAトークンが「MTN」に導入されるのは初とのことだ。

「オンドファイナンス」は、米国拠点のフィンテック企業。2021年に投資銀行ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)出身のネイサン・オールマン(Nathan Allman)氏が創業した。同社投資家には、ピーター・ティール(Peter Thiel)氏のファウンダーズファンド(Founders Fund)やパンテラキャピタル(Pantera)、コインベース(Coinbase)がいる。

今年1月には米リップル(Ripple)社が、分散型レイヤー1ブロックチェーン「XRP Ledger(XRPL)」への「OUSG」導入を発表していた。これにより機関投資家は、米ドル建てステーブルコイン「リップルUSD(RLUSD)」を使用して、「OUSG」にアクセス可能となるとのこと。

参考:オンドファイナンス
画像:PIXTA

関連ニュース

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【3/31話題】Astar zkEVMがネットワーク停止、暗号資産を金融商品とする改正案は26年に国会提出かなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米ナスダック、グレースケールの「アバランチ(AVAX)投資信託」をETFとして上場申請

暗号資産(仮想通貨)運用会社グレースケール(Grayscale)が運営する暗号資産アバランチ(AVAX)の投資信託「グレースケール・アバランチ・トラスト(Grayscale Avalanche Trust)」の上場および取引開始に向け、米証券取引所「ナスダック(Nasdaq)」が3月27日付で米証券取引委員会(SEC)に提案書を提出した