TONが上半期のロードマップ公開、アップグレード完了やL2決済ネットワークのリリース等を予定

2025年上半期のロードマップを発表

パブリックブロックチェーン「オープンネットワーク(The Open Network:TON)」の今年上半期のロードマップが1月22日に発表された。

この発表にて「TON」は、実施中および実施予定の複数のプロジェクトを挙げている。

「TON」のホワイトペーパーでも説明されている、コアチームが1年半以上かけて取り組んできた大型アップグレード「アクセラレータ(Accelerator)」については、現時点で研究段階を完了しており、メインネットのアップグレードを開始しているとのこと。変更の範囲を踏まえ、各段階で徹底的なテストを行いながら段階的に進めていくとしている。なお、第1フェーズは12月に完了しており、全フェーズは6か月以内に完了する予定だとしている。

「アクセラレータ」での主な変更点は、ノードのパフォーマンスを向上させる「シャードチェーン追跡の最適化」と、「バリデータ機能の分離」だ。またこのアップグレードの利点として、無限シャーディングが有効になり、ネットワークの安定性向上が見込まれることや、リソース消費を削減、トランザクションの処理時間の安定などが挙げられた。

また「TON」は、決済ネットワーク(L2)のリリース予定や、スマートコントラクト機能の強化、バリデータツールとトンセンターAPI(Toncenter API)の最適化、DDoS攻撃からバリデータ保護の強化、エコシステム製品との連携、TOLK 1.0 プログラミング言語の新バージョンの開発、ビットコインとのクロスチェーンソリューション「トンBTCテレポート(TON BTC Teleport)」の立ち上げ支援、さらに綿密なサイドチェーン研究等を行っていくと発表している。

L2の決済ネットワークでは、ユーザー間のマイクロ手数料による即時送金や簡単に資産のスワップが行えるようになるという。現時点では、決済ネットワークはベータ版の段階であり、まだ完全にテストおよび監査は完了していないとした。

今後の開発計画としては「現在のプロトタイプのテストおよび最終調整」、「ジェットン(Jettons)および追加通貨のサポートの追加」、「次の段階でスワップのサポートを追加」が挙げられている。

ちなみにジェットンは、TONブロックチェーン上で使用されるトークンで、TONトークンとしても知られている。

なお、TONはサイドチェーンを独自に立ち上げ、サポートする計画はないものの、研究開発には積極的に参加する意向を示している。

参考:発表
画像:iStock/Ket4up

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