アーサーヘイズ、ビットコイン価格は7万ドルに下落も「年末までに25万ドルまで上昇」と予想

金融緩和による紙幣増刷で25万ドルまで上昇か

暗号資産(仮想通貨)取引所ビットメックス(BitMEX)の共同創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏が、ビットコイン(BTC)の価格が70,000ドル~75,000ドル(約1,086万円~1,164万円)付近まで下落する可能性があると予想している。

ヘイズ氏は、1月27日にビットコイン価格が急落した直後にこの価格予想をXにて投稿している。今後ビットコイン価格は70,000ドル~75,000ドルに下落後、金融緩和による紙幣増刷により、ビットコインの価格は年末までに250,000ドルまで上昇すると、ヘイズ氏は予想している。

ヘイズ氏は、ビットコインの価格下落の要因として「米10年国債の利回りが5%から6%に上昇することで起こる小規模な金融危機」を挙げている。

またヘイズ氏は、1月28日に公開した「The Ugly」というタイトルのブログにて、各国の金融政策に触れながら、それら施策が暗号資産の価格に与えうる影響を論じている。

ちなみにこのブログは、連作エッセイの1つとなる。今回の「The Ugly」に続き今後、政治的なミームコインの台頭を扱う「The Good」、米国の暗号資産がトランプ政権下で窮地に立たされるリスクについて考察する「The Bad」を公開するとヘイズ氏は予告している。

ヘイズ氏はこのブログにて、前述した1月27日のビットコイン価格の急落について、中国発AIスタートアップ「DeepSeek(ディープシーク)」の台頭による投資家のリスク回避やナスダック先物の下落により、暗号資産も連れ安となったと推測した。

「DeepSeek」は、中国発のAI開発企業であるDeepSeek社が今月から提供開始した大規模言語モデルだ。OpenAIの最新モデルである「o1」に匹敵する性能を持つAIを無料で利用できるとして注目されている。

ヘイズ氏は、「バブルの特徴は、投資家が強気の見方の根幹をなす1つの要素に疑問を抱き始めると、すべてに疑問を抱き始めること」だとし、「欧米の投資家によるDeepSeekへのパニックは、現在のひどい不換流動性状況と10年米国債利回りの長期的な上昇に対するパニックの引き金となる可能性がある」と述べた。

またヘイズ氏はXにて、「DeepSeekの台頭によって、もしも世界の投資家が『アメリカ例外主義』に疑問を抱くようになったらどうなるだろうか?彼らが米国のハイテク株と世界の債券の比率を比較し、米国の債券と世界の債券の比率を比較し始めたらどうなるだろう?」と述べている。

参考:ブログ
画像:PIXTA

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あたらしい経済 編集部

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