ドイツ規制当局、EUの暗号資産ライセンスをBitpandaとCrypto Financeに付与

BitpandaとCrypto FinanceがEUの暗号資産ライセンス取得

ドイツの銀行規制当局バフィン(BaFin)がビットパンダ(Bitpanda)とクリプトファイナンス(Crypto Finance)の2社に対し、欧州連合(EU)全域で暗号資産(仮想通貨)サービスを提供するためのライセンスを付与したと、両社がそれぞれ1月27日に発表した。

バフィンは、2024年末に施行されたEUの暗号資産市場規制(MiCA/MiCAR:Markets in Crypto Assets Regulation)の下で同2社へライセンスを付与した。なおこの新たなライセンス保有者2社は、成長するEUの暗号資産市場において異なる市場セグメントを対象としている。

ビットパンダは、ヨーロッパ最大の暗号資産プラットフォームであると主張しており、主に個人消費者をターゲットとしている。そのため、大規模な広告活動も展開している。

一方でクリプトファイナンスは、ドイツの金融取引大手ドイチェ・ボルゼ(Deutsche Börse)の傘下にあるクリプトファイナンスグループ(Crypto Finance Group)の一部であり、暗号資産サービスを主に機関投資家および企業向けに提供することを目指している。

クリプトファイナンスの顧客には、ドイツで法人向けに暗号資産の安全な保管および取引サービスを2023年9月から提供しているコメルツ銀行(Commerzbank)が含まれている。

クリプトファイナンスのマネージングディレクターであるエリック・ヴィオール(Eric Viohl)氏は、「このライセンスにより、当社はEUで初めてサービス提供を拡大し、将来的な顧客に対し、機関投資家のニーズに合わせた幅広い規制された暗号資産ソリューションを提供できるようになる」と述べた。

ビットパンダのCEO兼共同創業者であるエリック・デムス(Eric Demuth)氏は、「MiCARライセンスにより、当社はEU全域で安全かつ規制されたアクセスを提供できるようになった」と述べた。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
German regulator gives EU crypto licences to Bitpanda, Crypto Finance
(Reporting by Christoph Dernbach in Berlin Editing by Bryn Stole)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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