USDCとUSYC間の交換を可能に向け
米ドルステーブルコイン「USDC」などを発行するサークル(Circle)が、トークン化マネーマーケットファンド(TMMF)「USYC(US Yield Coin)」発行元であるハッシュノート(Hashnote)を買収したと1月21日発表した。買収額については明らかにされていない。
サークルはこの買収を通じて、「USYC」と「USDC」を統合し、トークン化マネーマーケットファンドと「USDC」間のスムーズな交換を実現する予定とのこと。これにより「USYC」は、暗号資産(仮想通貨)取引所、カストディアン(資産管理会社)、プライムブローカーにおいて、利回りを生む担保として需要が高まるとされている。
さらにサークルは、「USYC」と「USDC」の流動性および決済機能を強化するため、シカゴ拠点の暗号資産取引会社であるDRWの子会社カンバーランド(Cumberland)と戦略的パートナーシップを締結したとのこと。
またサークルは、機関投資家向けブロックチェーンネットワークであるカントンネットワーク(Canton Network)上で「USDC」を展開する計画も発表している。既に「USYC」が同ネットワークでサポートされている中で、今回の統合により、伝統的金融市場(トラッドファイ)において担保と現金の24時間365日のシームレスな交換が可能になるとのこと。
カントンネットワークは、プライバシーに対応した相互運用可能なオープンブロックチェーン。同ネットワークはこれまでに、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、BNYメロン(BNY Mellon)、Cboeグローバル・マーケッツ(Cboe Global Markets)などの主要な金融機関に採用されており、発行済みのRWA(Real World Assets:現実資産)の総額は3.6兆ドル(約555兆円)を超えるとのことだ。
参考:サークル
画像:iStock/Muhammad-Farhad