チェイナリシス、詐欺検出スタートアップのAlteryaを1.5億ドルで買収

ChainalysisがAlteryaを買収

米ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)が、イスラエル拠点の詐欺検出スタートアップであるアルテリア(Alterya)を1億5,000万ドル(約233億8,834万円)で買収する予定であることをビジネスインサイダー(Business Insider)が1月13日報じた。

チェイナリシスは、ブロックチェーン上のデータ(オンチェーンデータ)を分析し、企業や政府機関の暗号資産業界参入をサポートする企業だ。ブロックチェーン上の取引データの分析ツールなどを提供しており、暗号資産の犯罪利用についての分析データなども公開している。

またアルテリアは、AIエージェントを利用した詐欺検出を行うテクノロジー系スタートアップ企業だ。同社は以前に、バッテリーベンチャーズ(Battery Ventures)、Yコンビネーター(Y Combinator)、NFX、ナイカ(Nyca)らからシードラウンドで約15.7億円(980万ドル)の資金調達を実施し、Y Combinatorによるインキュベートを受けている。

すでに同社は、バインナンス(Binance)やコインベース(Coinbase)などの大手顧客を抱えており、約1億人に対してサービスを提供しているとのことだ。

チェイナリシスは今回の買収により、「取引所、ブロックチェーン、ウォレットプロバイダーに対して、決済のためのリアルタイムのプロアクティブな詐欺防止と、KYCプロセスによる強化された詐欺検出を提供可能になる」と述べている。

なおチェイナリシスは昨年12月、アルテリアと同様にAIを用いてブロックチェーンネットワーク上の疑わしい活動を検出しする技術を提供する「ヘキサゲート(Hexagate)」の買収を発表している。これらの流れは、多くの業界でAIを用いた効率化が進められていることを示していると言えるだろう。

参考:ビジネスインサイダー
画像:solarseven・Pict-Rider

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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