イラン政府、暗号資産に制限かけず規制整備し活用する計画

デジタル資産の良い効果を利用する方向へ

イラン政府は、デジタル資産及び暗号資産(仮想通貨)に制限を課すのではなく、規制を整備していく計画のようだ。イランのアブドルナセル・ヘマティ(Abdolnaser Hemmati)経済財務大臣が発言したと現地メディアの「ヌールニュース(NourNews)」が12月7日報じている。

報道によれば、ヘマティ氏は12月7日にテヘランで開催されたデジタル通貨に関する全国イベントにて、政府はデジタル資産が経済に及ぼす悪影響を管理・排除し、その代わりにデジタル資産の良い効果を利用する方向へと向かっていると述べたという。

またこの決定の背景にはデジタル資産の利点と進歩があるという。なおイラン中央銀行が監督を行うとのことだ。

暗号資産については、資産の成長と若者の雇用を増やし、制裁を無効化し、イランの活動を世界経済に一致させることを目指して成長させることが望ましいとヘマティ氏は述べている。

なお「ヌールニュース」が12月8日に報じたところによると、イラン人が保有する暗号資産の総額は300~500億ドル(約4.5~7.6兆円)に上ると推定されるとのこと。

この数字はイラン人が管理する暗号資産の価値は、イランの金市場全体の約3分の1に相当することを意味する。

また、イラン中央銀行は、暗号資産取引がイランのマネーロンダリングと課税に関する法律に違反しないことを保証する枠組みを構築する予定。

これについて経済学者のモハマド・サデグ・アルホセイニ(Mohammad Sadegh Alhosseini)氏は、イラン中銀が事業者にウォレットの許可を与えると、イランのウォレットが特定可能となり、米国の制裁対象となる可能性があると懸念を表明している。

参考:報道1報道2
画像:PIXTA

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