新経済連盟がJBAの協力を得て「ブロックチェーン国家戦略に向けた提言」をIT担当大臣ら宛てに提出

新経済連盟がJBAの協力を得て「ブロックチェーン国家戦略に向けた提言」をIT担当大臣ら宛てに提出

一般社団法人 新経済連盟(JANE)が、一般社団法人 日本ブロックチェーン協会(JBA)と両団体の会員企業の協力を得て作成した「ブロックチェーン国家戦略に向けた提言(事例分析編)」を、IT担当大臣及び経済産業大臣宛てに提出したことを3月6日プレスリリースにて発表

同提言では、ブロックチェーンがデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けて鍵となる技術であり、インターネットの次の時代の国家戦略として官民が連携してブロックチェーンを推進していく必要があるとし、ブロックチェーン活用に向けた官民協議会を設置することを提言している。

また同協議会において、国内外の最新動向やユースケースを共有するとともに社会実装に向けた課題を洗い出し、政府において、ブロックチェーンに関する基本戦略の策定や法規制・監督のあり方、ビジネス創出を後押しする支援、関係省庁横断的な機能の設置などを検討することも併せて提言されている。

またブロックチェーンを国家戦略として推進するための取り組みとして、同提言ではJANEとJBAの会員企業による、ブロックチェーンを活用の最新の事業事例を紹介するとともに、各企業が感じている既存システム(レガシー)の限界とその解決策としてブロックチェーンがどのように活用できるのかが分析されている。

事例には、株式会社ソラミツの「カンボジア中央銀行デジタル通貨本番運用」「デジタル証券の保管振替本番運用」株式会社bitFlyer Blockchainの「個人主権型IDサービス(bPassport)」「不動産賃貸プラットフォーム」など20事例が取り上げられている。

内容と詳細についてはこちら
「ブロックチェーン国家戦略に向けた提言(事例分析編)~レガシーシステムの限界とブロックチェーンによる課題解決~」

編集部のコメント

一般社団法人 新経済連盟(JANE)は、代表理事に楽天株式会社 代表取締役会長兼社長である三木谷 浩史氏、副代表理事は株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長の藤田 晋氏が務めています。
新経済連盟は、2010年にeビジネス推進連合会として発足、その後2012年に新経済連盟に改称しています。同団体は、「eビジネス、ITビジネスをはじめとした様々な新産業の発展を通じ、国政の健全な運営、地域社会の健全な発展に資すること」、「新産業の公正かつ自由な経済活動の確保、促進及びその活性化による国民生活の安定向上に寄与すること」を目的としています。

また同団体は、昨年7月にもブロックチェーンと暗号資産に関する要望を 金融担当大臣ほか関係大臣宛てに提出しています。その際には政府に対し、各行政分野でのブロックチェーン活用の検討を提案し、今回と同じく官民協議会を設置し、国内外の最新動向の共有、政府・自治体・民間のユースケース及び社会実装に向けた課題を洗い出すべきとし、ブロックチェーンが活用される社会にふさわしい法規制・監督のあり方や、民間発ビジネス創出の後押しをするために必要な支援、関係省庁横断的な機能の設置の検討を提案していました。
今回の提言書は、前回の提案に含め国家戦略にすべきことと、JBAの協力により事業事例と、レガシーの限界とその解決策が追加された形となりました。

(なお暗号資産新法に関する要望については、今後府令やガイドライン等の詳細を定める際は、セキュリティトークンやカストディ、ステーブルコインについて、現状の課題を十分に踏まえ、イノベーションを阻害しない規制の内容とすべき。との提案でした。)

コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)

(images:stockdevil,antoniokhr)

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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