2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か
韓国の警察当局が、2019年に発生したイーサリアム(ETH)の不正流出事件について、北朝鮮の軍事情報機関と関係のあるハッカー集団が関与したことが捜査で確認されたと11月21日明らかにした。被害額は当時の評価額で580億ウォン(約4,150万ドル)だった。
韓国警察によると、ハッカー集団は、奪取した資産の半分以上を自身が設立した3つの暗号資産取引所を通じてビットコイン(BTC)に交換。残りのイーサリアムは、51カ所の異なる取引所を通じて洗浄されたという。
当時ハッカー集団は、イーサリアムが保管されていた暗号資産取引所に侵入し、34万2,000ETHを奪取した。現在のレートに基づくと、1兆4,000億ウォン(約10億ドル)に上る。
警察当局は取引所の名称を明らかにしていないが、韓国に拠点を置く暗号資産取引所のアップビット(Upbit)が当時、580億ウォンのイーサリアムが未確認のウォレットに送金されたことを検知したと発表していた。
警察当局はハッカーの身元は確認していない。韓国の一部メディアによると、警察はハッカーが北朝鮮軍に所属する偵察総局と関係のある「ラザルス」「アンダリエル」と呼ばれる集団と特定したという。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
19年のイーサリアム奪取、北朝鮮ハッカー関与 韓国警察が特定 (Douglas Gillison)
参考:韓国警察
画像:Reuters