アスターネットワークが新たなロードマップを発表
アスターネットワーク(Astar Network)による今後の活動方針などがまとめられた新たなロードマップ「Astar Evolution Phase 1.5」が11月19日に発表された。なおアスターネットワークは、このロードマップに「ブロックチェーンからコレクティブへ」というサブタイトルを設定している。
このロードマップによると、アスターネットワークは今後「相互運用性の促進」、「ASTRトークンの拡張」、「分散型ガバナンス」の3つの柱を軸に取り組みを進めていくとのことだ。
「相互運用性の促進」では、ソニーブロックソリューションラボ(Sony Block Solutions Labs)開発のブロックチェーン「ソニューム(Soneium)」とアスターネットワークを完全に接続し、スーパーチェーン全体との連携も進めていくという。なおスーパーチェーンは、OPメインネット(OP mainnet)の技術を継承したL2ブロックチェーン開発キットである「OP Stack」を採用したブロックチェーン間のネットワークだ。
なおアスターネットワークのスーパーチェーンとの相互運用性は、チェーンリンク(Chainlink)提供のクロスチェーン相互運用プロトコル「CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)」との連携にて行われるとのこと。
また「ASTRトークンの拡張」では、アスターネットワークのガバナンストークンであるASTRを、ソニュームの主要なコンシューマーアプリケーションや決済ソリューションにおけるエコシステムトークンとしての役割を果たせるよう開発を進めるとのこと。これにあたりアスターネットワークではASTRをスーパーチェーンをはじめとした主要なイーサリアム(Ethereum)ベースのプロトコルに拡張するとした。なおこれにはASTRをERC-7802アセット標準(SuperchainERC20)にコントラクトアップグレードすることで対応を行うという。
そして「分散型ガバナンス」では、現在の中央集権的なガバナンスモデルから段階的に完全な分散型ガバナンスの実現を目指すという。ASTRは引き続きアスターネットワークのガバナンスおよびガストークンとして利用される他、ダップステーキング(dApp Staking)用のステーキングトークンとしてのユーティリティを持つとのこと。
アスターネットワークは、「Astar Evolution Phase 1.5」の第1段階としてポルカドット(Polkadot)のガバナンスモデルをもとにしたガバナンスシステムである「ガバナンスv1(Governance v1)」を採用するという。なお「ガバナンスv1」が採用された後も、アスター財団(Astar Foundation)がアスターネットワークの開発を主導し、エコシステム全体の成長を推進していくとのことだ。
「Astar Evolution Phase 1.5」では、2025年上半期までのロードマップが設定されており、前述した内容はそれまでの期間にて実行がされる予定。2025年下半期以降のロードマップについては、コレクティブ内での議論によって決定されるとのことだ。
⭐️Astar Evolution フェーズ1.5:ブロックチェーンからコレクティブへ
— Astar Network Japan 🇯🇵 (@AstarNetwork_JP) November 19, 2024
ASTRのSoneiumをはじめとしたSuperchainエコシステムへの進出とユーティリティの拡張、Governance v1の導入など、今後の動きについて発表させていただきました!
詳細はBlogでご確認いただけますので、ぜひご覧ください!👇… pic.twitter.com/5YHfn1lwTE
参考:アスターブログ
画像:PIXTA