アクティブウォレット数が過去最高を記録
米大手ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)」のweb3関連投資部門a16z cryptoが、暗号資産(仮想通貨)市場についての2024年版レポートを10月16日公開した。
このレポートでは、世界における暗号資産のアクティブウォレット数が過去最高を記録したと報告された。9月には、2億2,000万のアドレスが少なくとも1回はブロックチェーンとやり取りしており、この数字は2023年末から3倍以上に増加したという。
アクティビティの爆発的な増加は主にソラナ(Solana)によるもので、約1億のアクティブアドレスを占めたという。
続いてニア(NEAR)が3,100万、コインベース(Coinbase)のベース(Base)が2,200万、トロン(Tron)が1,400万、ビットコイン(Bitcoin)が1,100万と続いた。
EVMチェーンにおいては、ベースに次いでアクティブなのはバイナンス(Binance)のBNBチェーンで1,000万、次いでイーサリアム(Ethereum)が600万であった。
また月間でのグローバルでのアクティブユーザー数は3,000万~6,000万人と推定された。
ちなみにこの数値は、メタマスク等のウォレット企業が提供するデータの活用、月初・月末にほぼゼロ残高のアドレスの除外をし、算出されている。
なお、暗号資産取引所クリプトドットコム(Crypto.com)が6月に報告したグローバルでの暗号資産所有者数6億1,700万人と比べると、レポートで報告された月間アクティブユーザー数は、わずか5~10%にとどまる結果となった。
a16z cryptoは、保有者数とアクティブユーザー数に差があることは、今後さらにアクティブユーザーを増やせる可能性があると指摘。インフラの改善や、魅力的なアプリが登場すれば、休眠中の暗号資産保有者が活動を再開する可能性があるとしている。
また開発者が、構築することについて、最も関心が高かったブロックチェーンは依然としてイーサリアムで20.8%であった。続いてソラナが11.2%、ベースが10.7%であった。
なお関心の総シェアが最も大きく変化したブロックチェーンはソラナで、昨年の5.1%から11.2%に増加したという。
また、ブロックチェーンインフラストラクチャ以上に開発者を惹きつけている唯一のカテゴリーは分散型金融(DeFi)であり、同カテゴリーの1日のアクティブアドレスは全体の34%で最も多くの暗号資産利用が行われているという。
2020年夏にDeFiが登場して以来、分散型取引所(DEX)は暗号資産の現物取引の10%を占めるまでに成長したとレポートは報告している。
またDeFiにおいて特に主要な分野は、ステーキングとレンディングであり、現在、1,690億ドル以上が何千ものDeFiプロトコルに預けられていると報告されている。
参考:レポート
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