メタプラネット、ビットコインの「プットオプション」ロールアップとBTC保有残高増加を報告

メタプラネットがビットコインの「プットオプション」ロールアップ

ビットコイン(BTC)の購入を積極的に進めている東証スタンダード上場企業メタプラネットが、10月3日に実施を発表したビットコインの「プットオプションの売取引」について、同プットオプションを新たなプットオプションに置き換える「ロールアップ取引」を実施した。同社が10月16日発表した。

発表によると今回の「ロールアップ取引」は、前回の「プットオプションの売取引」と同様に、シンガポール拠点のデジタル資産取引会社QCPキャピタルと行われた。

前回のビットコインの「プットオプションの売取引」では223BTCを契約し、満期日は12月27日。権利行使価格は1BTCあたり62,000米ドルで証拠金は13,826,000米ドルが差し入れられていた。

そして今回の「ロールアップ取引」では、証拠金総額をそのままに、行使価格62,000米ドルの223枚のプットオプションを買い戻し、同数の行使価格66,000米ドルのプットオプションを満期日を変えずに再売却したとのこと。

これより、メタプラネットは表面利回りを2.65%増加させ、合計13.40%の達成が可能になったという。追加表面利回り2.65%は日本円換算で57,913,100円に相当し、損益分岐点のビットコイン価格は新たな権利行使価格66,000米ドルから13.40%下回る57,156米ドルになったとのことだ。

メタプラネットは今回の「ロールアップ取引」の目的について「直近のビットコイン価格の上昇により更にプレミアム増収ができるようになったため、プットオプションの行使価格を引き上げることで、ビットコインの変動性を活用し、より高い利回りが確保できるため」とした。

今回の「プットオプション売取引」については、満期日(12/17)にビットコインの市場価格が新たな権利行使価格の1BTCあたり66,000米ドルを下回った場合、メタプラネットはこの価格でビットコインを購入する義務を負うことになる。

メタプラネットはこの金額が、223BTCの契約に対し総額14,718,000米ドルに相当し、証拠金13,826,000米ドルを超過すると説明。これによりメタプラネットは892,000米ドルの追加財務リスクが発生する可能性があると伝えている。

なおメタプラネットは今回の取引によって、追加で5.9095BTCのプレミアム収入を得たとのこと(純受取プレミアムは1BTCあたり0.0265BTC。223×0.0265=5.9095)。なお取得価格は1BTCあたり 9,800,000円だ。

これにより同社のビットコイン総保有額は、861.387BTCとなっている。1BTCあたりの平均購入価格は9,313,428円となっており、購入総額は80億2,200万円だ。

メタプラネットは今回の発表の前日15日に、今月4度目のビットコイン追加購入を発表していた。4回すべて10億円相当のビットコインを購入している。

なおメタプラネットは、ビットコインの購入を開始した今年4月からこれまで、毎月ビットコインを購入している。

参考:メタプラネット
画像:iStocks/LongQuattro・eugenesergeev

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

トランプ一族のDeFi「WLF」の独自トークン「WLFI」が一般販売開始。初日売上は約13億円にとどまる

米前大統領で2024年大統領選の候補者であるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とその家族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLF)」が、「WLF」の独自トークン「WLFI」の一般販売を開始したものの、出だしは不調のようだ