香港で初の英国法に基づくデジタル債券
英ロンドンに本社を置く大手銀行HSBCが、分散型台帳技術(DLT)を使用し、香港ドル建てのシニア無担保固定金利デジタル債券を香港で発行したと、中国メディア「智通财经」が9月26日報じた。
報道によれば、同デジタル債券により総額10億香港ドル(約183億円)が調達されたという。
HSBCは、この取引において唯一のグローバル・コーディネーター、ブックランナー、財務代理人、支払代理人、登録機関を務め、デジタル債券は、同社のトークン化プラットフォーム「HSBC Orion」上で発行されたという。
なお「レジャー・インサイツ(Ledger Insights)」によれば、今回のデジタル債券発行では、「HSBC Orion」のオペレーターとして、香港金融管理局(HKMA)が所有・運営する債券の中央証券預託機関(CSD)のセントラル・マネーマーケット・ユニット(CMU)が関与したという。
HSBCのデジタル資産・通貨グループの責任者であるジョン・オニール(john o’neill)氏は、同債券は「香港で発行された初の英国法に基づくデジタル債券」としている。
英HSBCは昨年11月、ロンドンの金庫に保管されている現物の金の所有権をトークン化するためのプラットフォーム「HSBC Orion」を立ち上げた。
HSBC香港は3月、個人投資家向けに金のトークン化商品販売を発表していた。
参考:智通财经・ Ledger Insights
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