開発テーマや参加プロジェクトを発表
ブラジル中央銀行(BCB)とブラジル証券取引委員会(CVM)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロットプロジェクトの第2フェーズで開発される13のテーマと参加プロジェクトのリストを9月4日発表した。
なおBCBは昨年8月、CBDCの正式な名称を「Drex」に決定した。「Drex」はそれでは「デジタルレアル」として広く知られていた。
「Drex」パイロットプロジェクトにおいてBCBは昨年5月、第1フェーズに参加する14の参加者を選出していた。
これに続く第2フェーズでは、パイロットのために構築された基盤が、プラットフォームに参加する第三者によって作成・管理されるスマート・コントラクトを通じて利用可能になる金融サービスの実装をテストするという。
なお第2フェーズでは42件のユースケースの提案を受け取ったとのこと。第2フェーズで開発される13のテーマのうちBCBは11つ、CVMは2つのテーマを監督するとのこと。
選ばれたプロジェクトのリストを見ると、「外国為替市場の最適化」というテーマにはブラジルの証券会社XPやデジタルバンクのヌバンク(Nubank)、ビザ(Visa)が参加コンソーシアムとして割り当てられている。
またスペインの大手銀サンタンデール(Santander)は、「自動車事業に関わる取引」と、「クレジットと脱炭素に関する取引」に選ばれている。
なお第2フェーズには、ブラジルの重要な金融機関も参加する。具体的には、ブラジルの4大銀行からブラジル銀行(Banco do Brasil)、ブラデスコ(Bradesco)とイタウ・ウニバンコ(Itaú Unibanco)、ブラジル最大の証券取引所であるB3証券取引所などが参加する予定だ。
またBCBは2024年第3四半期中、同パイロットプロジェクトへの参加に関心のある企業からの新規申請を開始している。選ばれた企業は、2025年上半期末までにスマート・コントラクトの実装をテストする必要があるとのことだ。
参考:ブラジル中央銀行
画像:Reuters