アーべ上に構築、ガバナンストークン発行も
米前大統領で2024年米大統領選の候補者であるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏とその家族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial)」の概要が徐々に明らかになりつつある。ホワイトペーパーの抜粋を入手した米コインデスク(CoinDesk)が9月4日報じている。
「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」は8月に発表された「The DeFiant Ones」からリブランディングされた名称のようだ。
報道によれば、「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」はDeFi(分散型金融)レンディングプラットフォームであり、 7月にフラッシュローン攻撃を受け180万ドル(2.6億円)相当の暗号資産を不正流出させた「ダグファイナンス(Dough Finance)」からコードをそのまま流用したようだ。
またホワイトペーパーによると「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」には、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「アーベ(Aave)」とイーサリアムブロックチェーン上に構築された「信用口座システム」が含まれ、分散型の借入と貸付を促進するという。
ただし同プラットフォームはまだ公開できる状態ではないとのことだ。
また関係者の話によれば独自トークン「WLFI」が、同プロジェクトで譲渡不可能なガバナンストークンとして使用されるという。譲渡制限を設けることで、投機家が「WLFI」を投機目的で取引することは難しくなる可能性があるようだ。
またホワイトペーパーによると、プラットフォームのユーザーは「WLFI」を使って「新しいDeFi融資市場の追加や新しいブロックチェーンの統合を提案し、投票できる」という。
同プロジェクトの代表はトランプ前大統領で、肩書は「チーフクリプトアドボケート(Chief Crypto Advocate)」だ。また同氏の3人の息子たちもプロジェクトに関わっており、長男のドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏と次男のエリック・トランプ(Eric Trump)氏は 「Web3アンバサダー」として、18歳のバロン・トランプ(Barron William Trump)氏は「DeFiビジョナリー」として参画していることがホワイトペーパーに記されているようだ。
またホワイトペーパーによると、「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」には「ダグファイナンス」の開発者ら2人も、オペレーション責任者および、データ・戦略責任者として参加するようだ。
参考:CoinDesk
画像:Reuters